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ダンジョンで潮干狩りを  作者: 大正
第六章:盛況小西ダンジョン

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470:Bランクほやほや

「なんかまだ現実感が無いんですが、私たち今日からBランクですか」

「どうもそうらしい。もうちょっと別の試験みたいなものが有ると思ってたが、別の昇級理由が要るらしいね」

「この間の依頼の時も言ったけどダンジョン貢献度って奴だよ。ダンジョン庁に利益、国益、情報を仕入れて来てくれた人がBランクになれる。今のところAランク探索者というカテゴリは作ってはあるものの民間では誰も居ないから事実上の最高位になるね。感想はどう? 」


 坂野課長が二杯目のコーヒーを差し出してくる。


「まだ実感が無いというのが本当のところですかね。それに二人だけBランクになってもこれ以上進めない可能性だってありますし。本当に手数が足りないと感じた時に新しくパーティーメンバーを誘ってやりくりしていけるかとか、問題は色々ありますよ」


 ズズズ……とコーヒーを啜りながら感想を述べる。


「ま、無理して怪我したり帰ってこれなくなったりしないようにというのが第一だ。これ以後の深層到達は任務とはいえ義務じゃない。出来る限りの事を出来る範囲でやって行っておくれ。無事これ名馬なりともいうしね」


 コーヒーカップの縁をさすりながらギルマスが呟く。


「私としてはいきなり就職先が増えてびっくりなんですが」

「まー良いじゃない。あくまで一つ選択肢が増えたと思っておけば。その気になればダンジョン庁就職を蹴って他の企業に就職しつつダンジョンに潜る事だってできるんだし」

「そうですねえ。まあ時間はまだありますから頑張るしかないですか……あ、時間と言えば私明日で期末考査終わるので、結果次第ですがゆっくり出来そうですよ」


 お、のんびりした休養期間もこれで終わりか。のんびり……してなかったような気がしないでもない。実質毎日潜ってたからな。ただ毎日日帰りで二十一層へ行けるのはでかい。


「その言い方だと手ごたえはばっちりみたいだな。お昼ご飯の生姜焼きを一枚多く食べていいぞ」

「やったー……ってそういえばもうこんな時間なんですね。そろそろ失礼しましょう」

「そうだな、パターの練習を邪魔するのもあれだ」

「そうかい、じゃあお気をつけて。一階で更新忘れないでね」


 応接室を出て気が付けばほぼ昼。結構長く話し込んだな。一階へ戻ると早速カウンターへ行く。


「すいません、ギルマスから聞いてると思いますが新しく探索者証を更新しろと言われてまして。今回は血が要るとかなんとか」

「あ、安村さん、文月さん。昇級おめでとうございます。新しい探索者証を発行しますので、これで血を一滴お願いします」


 ガラス板が出てきたのでそこに指先から血を……痛っ。身体強化スキルが有っても痛いものは痛いのだ。地上だしそんなに効果はない。芽生さんも痛っといいつつ血を垂らしている。


 しばらく待つと、まっさらな探索者証が出て来た。大きくBと書かれている。偽造防止なのかホログラムまで入っている。芸が細かいなこの製造用魔道具。


 さて今からどうするか……とりあえず昼食食べて、その後だな。


「どうする? 今日潜ってく? あんまり長くは居られないけど」

「今日はパスですねー。一応明日の対策も練っておかないと」


 芽生さんは今日は帰るらしい。だとしたら潜るなら一人でだな。


「解った。じゃあ俺も軽く九層で体慣らしておくだけにする」

「でもお昼ご飯は食べていきましょう。休憩所借りましょう」


 休憩所の一角で食事が始まる。いつものウルフ肉生姜焼き定食だ。キャベツはついてるがスープはついてない。パックライスに生姜焼きにキャベツ。飲み物は好きな物。


「さて……九層を回ると言ったものの、丸っと半日九層に居るわけにもいかないからな。茂君には挨拶してくるか」

「一人で十層行っちゃだめですよ。もうちょっとだけ約束ですよ」

「十層と言えば、田中君がCランクになって帰って来たので二人でオーク狩りに行ってきたよ。それなら問題ないよね? 」

「それなら……セーフ! 」


 左右に手を広げるポーズをとる。判定はセーフらしい。田中君はちゃんと戦力として見られているようだ。そもそも田中君のほうがこの業界長いんだからその分ステータスブーストに使える力量もあるはずなんだよな。だから後は慣れと装備が体に合うかどうかかな。


「田中君、十一層でも問題なく活動できてたから、誰かにくっついて鬼殺しになる事もあるかもしれないね」

「そうなれば一層から六層まで肉の移動が楽になるでしょうね。やはり移動革命はダンジョンを変えましたね」

「思った以上に大事になってしまったな。これは何かしら落ち着くまでゆっくりやるか、それともどんどん進んでいってしまうか選ぶことになるな」


 さて……これからどうするか。出来ることは増えた。やる事もちょっとだけ増えた。


「まずは二十二層以降の情報集めからですね。どっかにあるんでしょうか。Bランク探索者の情報ともなればそれだけで貴重な気もしますが」

「う~ん……ここから先は自力で切り開く覚悟が必要かな。全国でも十数パーティーしか居ないという話だし、全国的に見てもそう多くは無さそうだ。その上で貴重な探索情報を提供してくれるパーティーを探すとなると、もう有名になってても良いはずだよね。それこそ今までの調べ物の中で名前が挙がってもいいぐらいには」


 Bランク探索者が情報を上げてくれるサイト。そんなものがあればCランクネットワークで引用先として既に話題に上っていてもおかしくないだろう。調べてみる価値は大いにあるが、普通に見落としてただけかもしれんな。


「俺達、二十二層への階段どころか二十一層の広さすら把握してないもんな。Bランク最初の仕事は二十一層の調査になるかな」

「そうですね。みんなの休憩所として今後拡大していくんでしょうし、二十一層の地図は完璧に記録して提出してもいいかもしれません」


 最初の仕事は決まった、二十一層の調査だ。さすがに方眼紙でという訳にはいかないが、かなり細かく調査する必要があるだろう。それぞれの廃墟が何階建てで地下があるかどうか、天井があるかどうか等かなり手間がかかりそうだ。


 本来なら潜ってくるパーティーが居て手分けして探索するのが一番なんだろうが……そう上手い事予定を合わせてくれるパーティーが居るとは言えないからな。


 今解っている事は二十層への階段とエレベーターの位置ぐらいのものだ。二十二層にはBランクにならなければいけないから、階段を探しに行く必要性は無いと後回しにしていた。


「ふぅ、ごちそうさま。今日も美味しかったです」

「お粗末様です、作るの楽でいいんだよね生姜焼き。朝の忙しい時間でも手早く作れるし、何なら一晩漬け置いてしまえばさらに時短できるな」

「それも美味しそうですね、今度に期待します。では私は帰りますのでこれで」

「お気をつけて~」


 芽生さんは昼食をタカると帰っていった。さて、まだ午前が過ぎただけだが、とりあえず茂君に一回通ってそれから九層へ行くかな。あんまり時間はかけられないがちゃんと収入にはなるだろう。


 さて、潜るか。適度な時間潜ったら今日は早めに帰って調べものだ。茂君して九層二周して茂君して帰るぐらいでちょうどいいかな。

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― 新着の感想 ―
指先って痛覚が鈍いところなので、毎日血糖値を調べるための血液を一滴とるのに最適なところだとされています。マチ針を刺す程度が痛いと言うのはかなり痛がりさんだと思います。
[気になる点] 保管庫の利用が時間が1/100になるほうにしか使ってないよね。時間早めることは基本デメリットしかないけど、タレに一晩漬けておくなら時間100倍にして朝にサッと作ればいいのに。
[良い点] 21層の地図を作るために今回のコネつかってダンジョン庁に頼めば測量ロボット貸してくれそうw
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