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後日談。

第一章で書ききれなかったミニストーリーです。

 これはショッピングホールでした八條朔八との会話である――。



「おや!」


「あぁ」


 と、連れてきて貰った美容室を出た先で、偶然にも近距離で遇う私達。


「あらあらまあまぁ、奇遇ですね? 八條君もテスト明けの……お祝い? で、此処に?」


「あぁうん……南帆達はそんな所かな?」


「? 八條君は?」


「僕は迎えに来ただけだよ。――てか、よく普通に僕と会話が出来るね?」


「?」


 首を傾げてしまう。ニュアンス的に嫌われている感じがしたけど全くもって身に覚えがない。


 もしかして保健室での”猫”発言を根に持っているとかだろうか? と、思って謝罪をしてみたけど、


「違うんだけど?」


「あらあらまあまぁ」


 違ったみたいです。他に嫌われる要素は見当たら無いので本当にわからない。


 お手上げ状態でいると八條君は笑みを浮かべて「凄いね」と、何故か褒めてきた。その言葉の真意を聞こうとしたけど八條君は私の前を横切る。


 そして立ち止まって身体半分だけ振り返る。


「別に六出君が僕に対して何かした訳じゃないよ。寧ろ僕。仮にも恵まれた日常を壊し、君から南帆、瑞乃、綾香の三人を救い出したせいで君は死に掛けた」


「! あぁさっきの意味はそうゆう……え? まさか負い目を感じていらっしゃるので?」


「いや。前にも言っただろう? 無意識に恵まれていた君の事が大嫌いだって。負い目なんて感じられるわけない」


「あらあらまあまぁ……でも私は八條君の事、結構好きだよ! なんだったら大好きの一歩手前の好きまである」


「イカレ野郎のホモ野郎」


「!? っ」


 間髪入れずのシンプルな罵倒にしっかりと伝わってきた嫌悪感に吹き出しそうになるが何とか耐える――1秒ほど。


 って、これ二度目じゃない? でも今回は電話越しじゃなくて直接なので鮮度が食品サンプルから食品レベルに生々しく、愉悦の質に至ってはとあるパニック・ミステリー映画のラスト以上のゾクゾク感が得られて素晴らしい。


「やっぱり友達にならないかい? お友達料金として1㎜ゴムを毎月8箱贈ろう」


「最高品だけど最低だね。色んな意味で。どうして君みたいな人間が恵まれ続けているのか理解できないな。――じゃあねロクデナシ」


「! あらあらまあまぁ! 私は逆に……と、行ってしまった」


 またもや気持ちを伝える前に逃げられてしまった。


 今度があれば言葉じゃなくて行動で思いを伝えてみようかな? と、私――六出梨は決意します。


「それにしても……」


 八條君が言ってた三人って誰だろう? 全く知らない名前です。これも覚えてたら……いや聞かなくて良いか! 知らないって事は今も昔も他人だって事です。


 そう割り切ってタイミング良く現れた四季先生と共に淳兄さん達が待っている場所へ戻ると、早々に答え合わせをする羽目になるのであった――。

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