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成る程。では、お互い不干渉といきましょう。  作者: 夏月 海桜
学園生活2年目は婚約者候補者とのガチバトル⁉︎
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2度目。ーー偽りの平和と帰国後の難題・1

新章突入です。

ケイトリン14歳を迎えます。


ドナンテル殿下・15歳。

ノクシオ殿下・14歳。

ヴィジェスト殿下・12歳。

あれからコッネリ公爵からの刺客が激化していた。(一々刺客に依頼者を尋ねないので確定では無いですが)正直に言うと、辟易していました。だっていくら腕に覚えが有るとはいえ、毎日朝から晩までどころか徹夜をしてまで訓練を受けている影達ならともかく、私は一応令嬢です。一応と自分で付けるくらいの自覚ですが。


令嬢である以上、淑女教育も受けていたので、礼儀作法・食事作法・身分階級の方々への作法・言葉遣いに辺境伯領の領民達を筆頭とした貴族が守る相手への振る舞いから始まり、国の歴史や辺境伯家の歴史。それから算術に語学力や物凄い苦手な刺繍を含む手芸なども当然教わっていた。(こんな苦労していたのに手芸は壊滅的なので、今思えば前回のケイトリンでドミトラル様に刺繍した物をプレゼントした自分が恥ずかしいですわ。黒歴史です)ダンスだって覚えましたのよ。


つまり。

何が言いたいか。

……あまりの多さに疲れて来ていた。


その一言に限ります。見た目年齢(体力込み)は13歳。それもそこそこの攻撃・防御しか出来ない私。いくら死にたくないから必死とはいえ、いえ、だからこそ。疲れて来ていました。


もういっそのこと生きようとするの、諦めたらラクになるかな。


なんて莫迦なことを考えてしまう程度には疲れていました。唯一助かっているのは、学園内は何もない、ということでしょうか。さすがに学園内に暗殺者の魔の手が伸びないのは本当に有り難い。お陰で親しい友人も作れたし、復習もバッチリ出来て1年生最後の試験は中々の手応えでした。この試験で次年度のクラス替えも決まりますし、留学生の面目も保たれます。


そう。いつの間にか1年目の学園生活が終わりに近づいてきました。この試験結果か発表されれば1年目が終わり長期休暇です。帰国をする手筈を整えていました。お父様には少し前にお会いしておりまして、コッネリ公爵と接触した事も話してあります。かなりお怒りでしたけど。


ドナンテル殿下とノクシオ殿下は一時期よりは監視の目が緩くなったそうで、楽しく学園生活を送っていらっしゃいました。尤もアレで引き下がるような軟弱な精神をしていないコッネリ公爵のことですから警戒はしていたようですが。それでも表向き、彼の娘達は殿下方の筆頭婚約者候補者の座を退いたようですが。


まぁ非公式とはいえ、学園にまで押しかけてきて殿下方の友人である私を脅してきたのですからね。自分の所為なのに逆恨みで暗殺者を増やすのは止めて欲しいですけどね。


それでも何とか1年目を無事に乗り切り終えました。(成績順位は上位50番目までは学園長激励文書をもらえます。私は頂きました)留学生の面目も保たれましたその翌朝。私は久しぶりにボレノー様と対面しました。……いえ、お姿は同じクラスであるので毎日拝見しておりましたが、意図を持った接触は久しぶりでした。


ボレノー様は私に、長期休暇の間にイルヴィル殿下とヴィジェスト殿下の呼び出しがあることを伝えられました。何故のんびりと休暇を取らせてくれないのでしょうね。溜息をそっと吐き出して、取り敢えずデボラとクルス・ガリア・アレジを連れて帰国の途につきました。長期休暇が明ければ、私は晴れて2年目を迎えます。


なんだかんだで学園生活自体は楽しいのですわ。勉強も楽しいし、お友達も出来ましたし。2年目からは本格的に勉強が開始されますし、専門学科を決めるための学科体験(実際に授業を受ける事で文官科希望の方が騎士科に希望変更する学生もいるそうです)も有りますし。楽しみですわ。


そんなわけで。

ケイトリン・セイスルート。帰国しました。

お読み頂きまして、ありがとうございました。

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