2度目。ーー2度目も結局関わる事になりますか。・4
「いえ。お父様の耳に入るくらいの贅沢三昧……。お金は何処から出ているのかな? と思いまして」
「それは」
私の疑問にお父様は王家予算だろう、と答えようとしたのか口を開いて何かに気付いたように黙ってしまわれました。ややしてから私を変な目で見てきます。何故です?
「ケイトは良くそんな発想が出来るな。普通は金の出所など11歳では疑問にも思うまい?」
あ、やり過ぎでしたかね……。
「お父様。物凄く嫌ですが。ドナンテル殿下及びノクシオ殿下及びヴィジェスト殿下の『友人』ですわよ、私。本当に嫌ですが恐れ多くもその座を戴いた以上、殿下方の恥にならないように勉強せねばなりませんわ。勉強すれば少しはその先を考えますわよ」
私の説明に納得されたかどうかは分かりませんが、お父様はそれ以上突っ込んではいらっしゃらないので良しとしました。
「ガリアとアレジには調べてもらったのに申し訳ない事をしましたわ」
ポツリとこぼした私にお父様が「報告を後程聞くが無駄だと思えるような事も、無駄にするかどうかは主人次第だ」と諭すように仰って私は目を瞬かせました。
ーーなるほど。
情報を活かすも殺すも自分次第、ということですか。
「怪我の様子次第でクルスをお前の所へ向かわせる。下がって良い。自分はガリアとアレジの報告を聞く」
お父様の命に頭を下げて自室へ下がりました。少し後に執事に伴われてクルスが現れました。
「ご苦労様でした。怪我の具合は?」
執事に尋ねれば大丈夫だ、とのことなので執事は下がらせクルスをソファーに座らせました。私はクルスと対面する形で座り報告を聞く事にします。
「先ずは調査をありがとう。無茶はしたようだけど」
「お嬢様に無茶をしないよう言われたのに大変申し訳なく」
「謝罪は要りません。後悔していないのならそれで良い。報告を」
「はっ」
お父様から聞いた事をクルスの口から改めて聞いた後、本来の調査目的である隣国の学園についての報告を聞きます。
「……それは誠ですか?」
クルスからの報告に私は目を細めました。
「はい。間違いなく」
どういう事でしょうか。ヒロインはロズベル様1人では無いのでしょうか? それが、私はヒロインだという令嬢が隣国にいる?
「詳しく話してもらえる?」
「その頭のおかし……いえ想像力が豊かな令嬢の事を、でしょうか? お嬢様は関わらない方が良いかと思いますが」
……今、思いっきり頭のおかしいって言いかけたわよね。クルス、辛辣な。
「関わりたくはないですが、どのような令嬢か分からなければ関わってしまうでしょう。それに私が関わらないように対策を取ってもその豊かな想像力で向こうが関わってくるとしたら?」
「確かにその通りでございますね」
クルスが深く頷きます。それにしても前回のドミトラル様の話ではロズベル様がヒロインだったはず。ロズベル様は隣国の前王の弟を父に持つ方ですがヴィジェスト殿下の乳兄弟で子爵家の令嬢のはず。つまり我が国の令嬢として存在していました。しかも年齢はヴィジェスト殿下と同い年……私の2歳下です。
学園に入る年齢では無いということ。一体どういうことなのでしょうか。
ロズベル様とは別の方がヒロインだと言っているということでしょうか。
情報が少な過ぎですわ。




