表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
成る程。では、お互い不干渉といきましょう。  作者: 夏月 海桜
初めての学園生活を送る2度目の人生
62/400

2度目。ーー2度目も結局関わる事になりますか。・3

「それで? 殿下方に強制見合いをさせて婚約者を決めた、と?」


「それならさすがに発表がある。影も解き放たれていただろう」


私が尋ねればお父様がヤレヤレと首を振る。確かにその通りです。まだまだ子どもだな、という温い視線をもらいましたが何処か安堵しているようでも有ります。……前回の記憶と前世の記憶があるからか、かなり大人びた思考をしていたかしら?


「ということは?」


「軟禁だな」


「……お父様。残り半年で留学先を決定するつもりでしたが隣国への留学を希望しますわ」


さすがに私の1才上と同い年であるドナンテル殿下とノクシオ殿下を軟禁状態は、やり過ぎです。


「ケイト……」


お父様は私の隣国行きの決断に何かを感じ取ったのでしょう。お父様の目に浮かぶ感情は私の心配のみです。


「私が動いても何もならないかもしれませんが……何となくお父様からお聞きするコッネリ公爵は、お父様が気に入らないから私の事も気に入らないと思うような方に思えて」


「まぁそうだな。アイツはそういう男だ。だが」


ですよねー。前回初めて会った時、初めて会ったというのにお父様を思いっきり見下して、私の事も見下していましたからねー。


「残り半年で殿下方の軟禁生活が終わるかもしれませんが、終わらないかもしれません。一応友人ですからね、私。見過ごせません。……それにしても子どもとはいえ王族ですよ? 次期国王陛下になられるようなお2人ですよ? 周囲は軟禁に何も言わないのでしょうか?」


というか、正妃様……王妃殿下に側妃様は何の行動も起こしてない?


「クルスからの報告に拠れば、コッネリの監視付き且つ行動を制限されながらも、普段と変わらない生活を送られているらしい。まぁ付き従う護衛や侍従・侍女がコッネリの息がかかっているなら大人を信用出来んだろう。ただ、殿下方は2人で過ごすことが多いらしい。予定を合わせている可能性があるな。また正妃……王妃殿下と側妃についてだが。同じく監視付き且つ行動制限有りのようだな。陛下が病だから公務や執務以外の時間帯は王妃殿下が付きっきりらしい。側妃は相変わらず贅沢三昧のようだが」


ん? 今、お父様は何と仰って? ()()()()()()()()()


「お父様」


「どうした」


「側妃様は昔から贅沢三昧なのですか?」


「そうだな。それが?」


「……いえ。お父様の話し方では昔からご存知の方みたいなので」


呆れたような口調ですよね。


「話したことが無かったか? 陛下は王妃殿下1人だけを妻とする、と結婚時に宣言されたのだが。その王妃殿下に中々子が出来なかったから無理やり側妃を娶らされた。世継ぎが産まれないと困る、と何人もの臣下に言われて。そして娶った側妃が懐妊した。その時に子を産むから産んだ後は贅沢させろ、と国王陛下に迫ったようだな」


それって……ドナンテル殿下を産む代わりに褒美として。的な?


「お父様。あの、側妃様ってそもそもご実家はどちらなのです?」


「そこまではさすがに知らん。我が国の王家は把握しているだろうが。何故だ?」


いや……だって。隣国の予算なんて知りませんが、我が国では王族に使用する予算も組まれていますよ? 我が国の国王陛下は王妃殿下だけが伴侶ですが、万が一のための側妃予算も組まれていて予算を上回る支出なんて余程の事態ですよね? 


隣国の側妃様にも予算は組まれているのでは? 昔からお父様が耳にする……つまり情報が流れてくる程の贅沢が出来るくらいの予算が組まれている、と? えっ? そんな莫迦げた予算編成あります?


そんな予算を組んでたら国が立ち行かなくなりますよね。そうだとしたらご実家が相当羽振りの良いご実家とかではないと、何処からお金が出ているのか、と考えられませんか?


こういう風に考えるのは前回王子妃教育を受けたお陰でしょうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ