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成る程。では、お互い不干渉といきましょう。  作者: 夏月 海桜
初めての学園生活を送る2度目の人生
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2度目。ーー王子殿下3人が私に友人候補を押し付けてきます。……要らない。・1

お兄様が学園に入学され少しだけ寂しい気がする日々なれど1年があっという間に過ぎて行き……今年はいよいよお姉様が入学されました。思えば此処まで怒涛の1年でした。先ずお父様がお姉様を学園に入れる事を決定した事にお母様が当然反対し、お姉様も断固拒否の姿勢を取られておられました。

しかし。

お父様が【当主として】決定した、と伝えればお母様は元よりお姉様も何も言えず。許されたのはお姉様の専属侍女を供につける事でした。このお父様の決断をお兄様も全力で推しましたので余計にお2人は何も言えなかったのかもしれません。入学準備が完璧に終わっていたお兄様はお姉様に早めの準備をしておくことを話していらっしゃいました。お兄様は私にも話を聞くように仰ったので大人しく聞いておきました。準備が早いに越した事はありませんものね。

そんな私達家族の関係と言えば。お母様とお姉様だけで世界が完結するかもしれない、と危惧していた私の予想に反してお母様が少しお姉様と離れるようになりました。多分私だけでなくお父様とお兄様にも何か言われたらしい。3人に似たような事を言われてお母様は色々考えている様子。それをお姉様も感じ取っているらしくてお母様に縋ろうとするのにお母様から距離を置かれてショックを受けるという繰り返し。お姉様はそのショックを私の所為にしているのか睨んで来るけれど長期休みで帰っていらしたお兄様に窘められロイスにやんわりと注意される事で目に見えては私に悪感情を向けてこなくなった。多分自分が不利だと悟られたのだと思う。

そんなこんなで半年を過ぎた頃からお姉様が落ち着いたので一応家族仲が悪化することはなかった。


でも最悪の事態を考えて他国への留学準備は始めていましたが。


そして他国と言えば。

隣国のドナンテル第一王子殿下及びノクシオ第二王子殿下、の存在。

本気で私を友人にするつもりらしくてあの嵐のような日から1ヶ月後に2人同時に手紙が来た。その内容は2人一緒に国王陛下から叱られ2週間の謹慎後今まで以上に勉強時間と剣術の稽古時間が増えたそうです。……良いことですね。その中でどうやらドナンテル第一王子殿下は意外にも(失礼)剣の才能があったようで(どうやら今まではヤル気が無かったらしい)学園に入学するか騎士団に入団するか悩んでいるそう。またノクシオ第二王子殿下は自国語と大陸共通語は出来るけれどそれ以外の言語が不自由らしい。あの腹黒王子にも出来ない事があるのか、と思えば微笑ましく思える。ちなみに私達との会話やこの手紙は大陸共通語を使用していました。……いやでも、あの腹黒王子ならしれっと嘘を吐きそうな気がしますわね。


ともあれ、どうしたらいいと思うか?

と手紙に書かれていた以上、返信を出さないわけにもいかず……そこからなし崩しに手紙での交流が開始しました。全然要らない。不要な交流です。しかし返信をしてしまったら、またお手紙をもらってしまい結局交流は続いた挙げ句どうやらお2人共、お父上であらせられる国王陛下に私は友人候補である、と宣言したそうです。


要らない。本当に要らない。

心の底から叫びたい。

勝手に友人候補にしないで欲しい! と。

私の意思はどこいった⁉︎

そう思っていた私に更に2週間後。今度は自国のヴィジェスト第二王子殿下から手紙をもらう事になるとは、思いもよりませんでした。

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