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成る程。では、お互い不干渉といきましょう。  作者: 夏月 海桜
2度目は婚約者の座を回避中
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2度目。ーーお茶会は中々に波乱の展開でした・1

ドミトラル様の目と同系色のドレスを着た私はデボラと一緒に城へ向かうことになりました。私はもちろんデボラも辺境の者ですから腕に覚えは有りますが万一戦闘になった場合ドレスだと戦い難いですねぇ。まぁ置いといて。お茶会にはロズベル様もいらっしゃいますかね。それにしても……不思議です。前回何故私は疑問に思わなかったのでしょう。

ロズベル様の髪色について。我が国では少ない髪色。でも()()()()()()()()なのだからロズベル様の家系が隣国出身だということは直ぐに分かります。しかも前王弟殿下の娘……。どういうことでしょう? ロズベル様は子爵家のご令嬢のはず。前王弟殿下とロズベル様のお母様がどこで知り合ったのかも分からなければ、ロズベル様が子爵令嬢という理由も分からない。前回はどういった経緯でヴィジェスト殿下の乳兄弟になれたのか……。

考えれば考えるほど違和感を覚えてしまいます。

日本で良く言われたゲームの強制力? いえ、それなら私が学園に入学をしていなくてはおかしかった。そしてロズベル様に嫌がらせをしなくてはいけなかったらしい。だから強制力は無い。では……? これはもしかしたら隣国へ行く必要が有りそうですね。影を動かせられれば良いのですが、あれは当主のみの手足。前回クルスはお父様から命をもらって私の手足となってくれた。今の私ではとてもじゃないけれど影を1人だけでも動かす権利を預けてもらえないでしょう。


さて。どうしましょうね。


「お嬢様」


「なぁに?」


「城が見えてきました」


辺境から馬車で走る事数時間。城が見えてきました。朝早くに向こうを発ち午後からのお茶会に間に合うようにしました。これが普通のご令嬢ならば王都の屋敷で休養を取るために前日入りでもするのでしょうが、辺境伯爵家の者がそんな柔な心身はしておりません。前回は王子妃教育が有りましたから王都にある屋敷に滞在していましたが、今回はお茶会だけなので最初から屋敷に「城に行くけどすぐ帰るから寄らないよ」と連絡していますので終わったらこのまま辺境地まで帰ります。さぁこのままお茶会に乗り込みましょう!


そうして会場入りした私は懐かしさに目を細めました。8年間通った城ですからね。懐かしくなりますよ。ドミーからゲームのスチルイラストをもらいましたし。……そういえば前回私が死んだ後、スチルイラストはどうしたのでしょう? 誰かに訊ねるわけにもいきませんけれど。棺に入れてもらった、と思いましょう!


さてお茶会会場の王城の庭なのですが……よりによって前回私が死んだガーデンパーティーを行った庭です。マジか。さすがにこの庭はトラウマなんですけど……。色取りどりのドレスを見ても前回を思い出してしまいます。あら? でも前回では親しく交流させて頂いていた何人かの令嬢がいらっしゃるわね。まぁそうか。王家からの呼び出しですものね。

さてじゃあ社交を頑張ってみましょうか。

お読み頂きましてありがとうございました。

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