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成る程。では、お互い不干渉といきましょう。  作者: 夏月 海桜
2度目は婚約者の座を回避中
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2度目。ーー結局参加する以外選択肢は無いから準備をします。

招待状から察するに2ヶ月有ります。ドレスを作る期間を考えればまぁ妥当でしょうね。お父様もその辺は仕方なく頷いて下さいましたし。ただ……。

結局参加する以外選択肢は無いから仕方なく参加することに決めた事をお父様に報告しましたら。お父様のお顔が大嫌いな物を食べたか大嫌いな人に会ったかした。というような憤りと不快さを表したものになっておりましたわ……。前回では終ぞ見る事は叶いませんでしたがコッネリ公爵とお会いしたらこのような顔を見せたかもしれませんわね。……まぁ私もあの方には二度と会いたくないですが。


取り敢えずは前回のヴィジェスト殿下の好む色合いを思い出してみました。殿下が好む色は着たくないですもの。

確かご自分の色である蜂蜜と深い青は言わずもがなでございましたがロズベル様のプラチナももちろん好んでいらっしゃいましたわねぇ。ロズベル様のプラチナ色はこの国では珍しい色でしたもの。あの髪色は隣国の血が濃く出たのでしょうね。この国と隣国との婚姻関係は平民や下位貴族の間ではよくありましたからロズベル様は隣国の血を引いておられるのね、くらいにしか考えませんでしたわね……。決してこの国に居ない髪色では無かったから何も疑わなかったですわ。

……そういえば。彼女のお母様は隣国の前王の弟君とどちらでお会いしたのかしら? ヴィジェスト殿下に失恋した以降は不干渉を貫く為にロズベル様の事を調べようとも思いませんでしたが……調べなかったのは不味かったかもしれませんわね。けれど今すぐ調査するようにお父様に進言出来ませんし、影を借りるにしても良い言い訳が思い浮かびませんわ。でも気になりますわね。お茶会が終わり次第どうにかして調べさせましょう。


……あら嫌ですわ。私ったらお茶会用のドレスを着るのに別な事を考えてしまいました。


「デボラ」


「はい、お嬢様」


「デボラは私には何色が似合うと思いますか」


「お嬢様はどんな色でもお似合いでございますが……。お茶会ですからね。濃い色よりも淡い色合いの方がよろしいかと思いますが」


まぁ確かにそうですわね。でも私はどんな色も似合うってほどではないのです。うーん。取り敢えずヴィジェスト殿下が好む色は着ないと決めてますから……そうですわ! ドミトラル様の色が良いですわ! アメジストの目を思えばウットリしてしまいます。でも濃い紫では10歳の私には合いませんから薄い紫色……ラベンダーくらいの色合いならどうかしら。確かこちらの世界にもラベンダー色は有りましたわ。


「デボラ」


「はい」


「ラベンダー色のドレスにしたいですわ!」


「まぁ素敵でございます! 畏まりました。デザイナーに早速注文致します」


デザイナーを呼んで採寸してもらいデザインを決めて作ってもらわなくてはならないですものね。正直……ドレスは動き難くて苦手ですけれど。仕方ないですわね。

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