2度目。ーーどうやら会わせてはいけない人同士だったようです。・5
今日から4日連続2話更新です。
……今日になって気付きました。4日連続なんですね……。頑張ります。
今更感半端無いですが、もしやこの人達は会わせてはいけないメンバーだったんじゃあ……。まぁ今更ですね。ドナンテル殿下とボレノー様が睨み合って一触即発ですが私は無視です。ノクシオ殿下とサクサク話を進めたいと思います。
「ノクシオ殿下、お話はご理解頂けたと思いますが」
「信じられないが、他国には魔法を使える魔術師が居ると聞く。人智を超えた力というものもあるのだろうから、受け入れるよ。それで話を戻すが、ケイトはコッネリ公爵とロズベル嬢の2人の件は関係有ると?」
「前回の人生では、コッネリ公爵がロズベル様を養女として一度は迎えました。その後はどうしたか解りませんが、ロズベル様を養女にするだけの価値が有ったのは、間違いないでしょう」
「確か我が国の貴族の紋章が入ったペンダントを持っていた、とか」
「私も詳しくは分からなかったので、調べさせていました。お父様は判ったかもしれません」
あの死の間際に、もしかしたらロズベル様の正体が判っていたかもしれませんが、覚えていないんですよね。自分が死んだ時の記憶が強烈過ぎて。
「どういった紋章か覚えているか」
私は紙に覚えていた紋章を描いてノクシオ殿下に渡しました。
「これは……前国王陛下の弟……つまり私達の大叔父にあたる方の紋章だな。その娘か血縁者ということか。厄介だな」
ノクシオ殿下が眉を顰めてそんな事を言いながら、考えているようです。ふむ。やはりここはもう1人。コッネリ子爵令嬢・ラスピリア様を加えて、コッネリ公爵の事情を聞くべきでしょうか。
「ノクシオ殿下」
「ん?」
「ラスピリア・コッネリ子爵令嬢をご存知でしょうか」
「あー……、あー、うん」
珍しく歯切れが悪い返答ですね。私が首を傾げると、ノクシオ殿下が気まずそうな顔をしていますが、名前が聞こえたのか、ボレノー様とバチバチやりあっていた(なんだか言葉の応酬が凄かったですよ。聞いてませんでしたが)ドナンテル殿下が横槍を入れて来ました。
「ラスピリア・コッネリ子爵令嬢って、あれだろう? 口達者でノクシオさえも言い負かした」
「えっ? そうなのですか? ノクシオ殿下を言い負かすって中々出来る事ではないですよね。それだけ気の強い方なら、将来的に王妃でもやっていけそうですね。王妃は優しいだけでは務まらないでしょう。私が筆頭婚約者候補者の座を降りたら、彼女を推薦しますね」
「「要らない」」
私が笑顔で婚約者候補者の後釜を薦めているのに、2人共嫌そうな顔で否定しましたね。何故、そんなに嫌なんですか。
「まぁ今はコッネリ公爵とロズベル様の件に集中したいですものね。取り敢えず、ラスピリア様も交えて、コッネリ公爵の動向や目的を抑えてみませんか?」
私の提案には、ノクシオ殿下が渋々ながら了承します。そんなに言い負かされたのが悔しいんですか。でも、あの方は伯父にあたるコッネリ公爵を何とかしたい、と意気込んでいましたからね。というか多分ナントカじゃなくて、ぶっ潰したいのかもしれませんね。コッネリ公爵に殺意を抱いていた気がしますからね。
「俺、彼女苦手なんだよな」
ドナンテル殿下がそんな事を言ってますが、俺様なドナンテル殿下が苦手な方っていらっしゃるんですね! 驚きです。
「でも彼女の情報は欲しい」
ノクシオ殿下が渋い表情のまま、そう言って自分を納得させている気がします。殿下方から苦手に思われるラスピリア様って……。いえ、これ以上は考えない方がいいでしょう。
「ボレノー様も当然ご一緒して頂きますが、皆様にお願いが。私が2度目の人生を歩んでいるということは、ラスピリア様にはご内密に。というか、ボレノー様は元からご存知でしたし、殿下方に話したのはその方が話し合いが上手くいく、と思ったからで、あまり知られたくないので」
まぁそうだろうな、と3人が頷いてくれましたので、それを機に第1回目の話し合いを終えました。さて。次はラスピリア様を交えて話し合いを進めて行きたいですね。
そう思っていたのですが、そうは問屋が卸さないようです。
再び私はご令嬢方に囲まれてしまいました。
お読み頂きましてありがとうございました。今夜はアンケート結果1位のケイトリンとドミトラルの話・前編をお送りします。明日朝に後編。明日夜は本編に戻ります。よろしくお願いします。




