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金木犀
知り合いが台風後に散った金木犀の写真を送ってくれた
金木犀は好きな花のうちの1つ
まだ濡れてるアスファルトに
散った黄色の花たち
昔、金木犀のことを「月のしずく」「月の涙」といった人がいた
月のしずく、まんまるのお月様が地上に分けてくれた美しいしずく、涙
アスファルトに落ちたそれらは、月の涙に見えた
その香りはどうだったのだろうか
太陽があたるにつれて香りたっていったのだろうか
晴れた日には
緑色の葉っぱの中に黄色、橙色の花たちが
通るとほんのりと香りを放つ
「ここにいるのよ」
と言ってるみたいに
気がつかないでいると金木犀は風をあやつり、強い香りを出してアピールする
あのアスファルトの月のしずくは
まさに月の涙のようだった
雨と風のいたずらで、たくさんの金木犀がそこに落ちて
今日1日風に吹かれて香りを放ちながらどこかに飛んで行ったんだろう
中には、月に戻りたいと上に舞いあがっていった花もあるのかもしれない




