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始まりは唐突に

 怖い。


 皆さんは本当にそう思ったことはあるだろうか。

 多分、交通事故にあって死にそうになった。肝試しに行って、本当にお化けが出て怖かったとかあると思う。


 だけど、僕のは違う。



 ――そこはまるで、悪い夢のようで……


 ――そこはまるで、嘘のようで……


 ――あれが本当だったのか、わからなくなるような感覚だった。



 だって、あの日、あそこであったあれが本当なら、僕は僕でいられないから。



 今日も一日が始まる。


 僕の記憶は消えぬまま。




 ▼




 さて、まずは何から話そうか。


 そうそう。まずは肝試しに行こうってなったところからか……


 ある日、俺らは毎月クラス会というものを開いてる。クラスでしたいこと、勉強、悩み事……エトセトラ。まぁ、取りあえず、色んなことを話してた。


 もうすぐ、夏休み。そんな時、クラスのリーダー、神野が言い出した。


 「夏休みにどっか行こうよ!」


 と。皆


 「いいね」「どこいく」


 皆は乗り気でどこにいくか話し合った。


 海水浴とかキャンプ、後は旨いもの食いまくるとかもあった。


 「いや、いっそのこと、山中とか行って、肝試しとかどう」


 と誰かが言った。山中での肝試しならキャンプもハイキングもできる。最終的に肝試しをやろうって風潮が生まれ、今年は暑かったし、それでいいかとなった。


 「じゃあ、どこの山に行く」


 僕は全く無知な者で、肝試しのスポットなんて知らないから、どこに行くのがいいのか全くわからなかった。だから、友達の水下が持ってきた『浦野ドリームランド』という廃園となった遊園地の案に賛成してしまったのである。


 この遊園地は結構、高い山の中に立てられた遊園地だったのだが、事故や立地の性か、客が来なくなり、そのまま廃園になってしまったという。山の中に機材を持ち込んで撤去するのも莫大な金がかかるので、今はそのまま放置してあるらしい。


 「浦野ドリームランドでいい?」


 神野が皆聞いて決まった。



 この時の俺は単純思考で、愚直にも怖いものなんてないと思っていた。


 そんなわけないのに……


 あの遊園地は





 地獄なのに

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