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第4話 美咲、覚醒

「ターゲット製造番号0103、コードネーム“MISAKI”を発見。

製造番号0100、コードネーム“TIHARU”戦闘開始を宣言する。」


「えっ」

美咲は黒髪の少女にいきなり銃を額に突きつけられた。






はぁ、はぁ、はぁー。

美咲は走る。

一生懸命走る。

そんな美咲を追いかけるように銃撃音が雑木林に鳴り響いていた。





「・・・・・・え?

ちょ、ちょっと待って、あのー私、道聞きたいだけなんですけど・・・・・・」

美咲は人生初、銃を向けられた。

それによって美咲の頭の中はパニックに陥る。

だが、パニックだからこそ、頭が真白だからこそ、美咲は冷静に聞き返せた。

しかし、目の前の黒髪美少女は表情を変えることもなく、無表情のまま銃を美咲の額にグイグイと押し付ける。

「もう一度宣言します。

製造番号0100、コードネーム“TIHARU”は、戦闘開始を宣言します」

やはり、目の前の少女の返答は変わらない。


「なんか、ロボットみたいな感じの子だなぁ」


少女を見て、美咲はそう思った。

何気なくそう思った。

そしたら何故か美咲の頭の中にある声が響きわたってきた。




「自分だって、その子と同じロボットじゃないか」




「いやぁー、そうなんだけどー・・・・・・って何で肯定してんの私!!」

その言葉に思わず納得してしまった美咲。

しかもその言葉の声は何故かさっきの男の子の声だった。

「あぁーもォー!!!

何であの子の声なのーーーーーー!!」

美咲は何だかムシャクシャしてきて自分が銃を突きつけられてるのも忘れて頭を抱える。

そして叫ぶ。

「・・・・・・。

あなた、うるさいです・・・・・・」

そんな美咲を見て少女が無表情のままポツリと言う。

「って、そうだった!!

私、今にも殺されそうなんだった!!

うわぁーー、何だか私、起きてから踏んだり蹴ったりなんですけどォーーーーー(泣)!!」

「・・・・・・だから、うるさいです。

ちょっと、黙ったらなのです・・・・・・」

美咲が騒ぎ、少女が無表情な顔で静かに美咲に「うるさい」と言う。

その繰り返しが一体どれだけ繰り返されただろうか?

そんな疑問がよぎって来るぐらい時間がたった時、少女の後ろから誰かがやって来た。



「おい、千春。

目標ターゲットは見つかったのか?」



後ろからやって来たのは、何だか美咲が最初に会った男の子にどこか似ているこれまた小さな男の子だった。

その男の子の声に少女は振り返る。

「はい、ご主人様マスター

私の目の前にいるのが目標です」

そう言いながら少女はまた美咲の方を向く。

どうやら、少女の名前は“千春”のようだ。

「こいつか。

こいつが兄上の“MARIA”か」

男の子はそう言うと美咲を見る。

「はい。

しかし、目標は戦闘を受理してくれないのです」

「なに?

受理しないのか・・・・・・ということは、まだ兄上はこいつにプログラムを送信してないのか?

まぁ、そうだとしたらしめたものだ」


美咲の目の前で不思議な会話が繰り広げられる。

「“戦闘”って何だ?、“プログラム”って何だ?

千春っていう女の子はあの小さな男の子に“ご主人様マスター”って言ってるし、しかもその男の子は、あの腹が立つ男の子の弟みたいだし。

・・・・・・もう何もかも全部意味分かんなぁーーいっ!!」

美咲は心の中で叫んだ。

そしたらまたもや返事が帰って来た。

あの男の子の声で・・・・・・。



「意味はわかるさ。

お前は“MARIA”で、“戦う”ことさえ分かっていれば・・・・・・。

後は本能のままに動けばいいんだ」



「えっ、ちょっとどういう意味?

ていうか、あなたはダレ?」

突然の返事とよくわからない言葉に美咲は心の中ではなく、現実に口で声を出してそう聞きそうになった。

しかし、実際に美咲の口から出てきたのは違うものだった。




「製造番号0103、コードネーム“MISAKI”は製造番号0100、コードネーム“TIHARU”との戦闘を受理します」





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