表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

僕と檸檬の出会い

 初めに僕と檸檬の出会いから話して行きます。


 僕が檸檬に出会ったのは、年中さんの冬のある日。

僕は通っていた幼稚園に向かっていました。朝が苦手な僕は母さんに起こされ嫌がりながらも自転車の後ろに乗り、

冷たい風に打たれ母さんの暖かい背中にぴったりとしがみ付き幼稚園に送ってもらっていました。

幼稚園に着くと園長先生といつものように挨拶をして教室に入りました。何故か教室はざわざわしていました。

 するとそこに先生と先生の後ろに身を隠した少女が教室に入ってきたのです。

「ほら、檸檬ちゃんみんなに挨拶して」先生が少女に声をかけると恥ずかしそうに

「檸檬です。よろしくお願いします」

「はい、みんな仲良くしてね」

 檸檬はシャイな子なんだと4歳の僕にもわかりました。なかなか他の園児たちと打ち解けれず二階のベランダのベンチに1人で腰を掛け寒そうにしていたのを僕は放って置くことができなかった。僕はすぐに檸檬に声をかけました。

「俺、幸って言うんだ、よろしくね」

 すると檸檬は恥ずかしそうに

「よろしく…」

 それが僕と檸檬の初めての会話でした。

 時々、クスッと笑う少女が見えたのでした。その日以来僕は幼稚園に行くのが楽しみで楽しみでワクワクしていました。しかし、少しずつ他の園児たちに打ち解けてきてなかなか話す機会もなく、1年が経ってしまいました。

 2月14日バレンタインデー僕は初めて女の子からチョコを貰いました。そう、僕にチョコをくれたのは檸檬でした。

「これ、チョコあげる」久しぶりにみた檸檬の恥ずかしそうな顔、僕まで恥ずかしくなり受けとるとすぐお礼も言えず男の子達とサッカーをしに行ってしまいました。家に帰りすぐお礼の手紙を書きホワイトデーに渡そうと準備しました。

 3月14日ホワイトデー僕は結局、檸檬に手紙を渡すことができず話すこともできないまま1日が終わってしまいました。

 そして3月16日遂に卒園式、僕は檸檬にお礼の一つも言えないまま…


これが僕の初恋でした。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ