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勇太くんと泉ちゃんシリーズ

僕の彼女の浮気調査が不良で不眠でたまらない

 

 僕には彼女がいる。

 黒髪でかわいくて、とっても笑顔が素敵な子だ。


「ねぇ勇太」

「ん? なに泉ちゃん」

「好き」

「あ、ありがとう! 僕も好きだよ」


 唐突に言ってくる。いつもの事だが本当に何を考えているのかわからない。


「最近ね。あなたについての悩み事があるの」

「ん? なになに? 何か僕に改善してほしい事でもあるの?」

 なんだろう? もし何か僕に悪いことがあるならすぐに言ってほしい。

 

「あなたを思ってコーヒーを飲むと、夜も眠れないの」

「うんそれコーヒーのせいだよね!?」

「いいえ、あなたがいけないの。あなたの事を思うとどうしても飲みすぎちゃうの」

「それ僕のせい!? お酒に溺れている人みたいになってるよ!?」

「おかげで今も寝不足よ」

「夜にコーヒーを飲まなきゃいい話じゃないかな!?」


 それはちょっと僕にはどうしようもないかなー。


「それは無理。だってあなた浮気してるでしょう!? 飲まなきゃやってられないの」

「え!? してないよ!? 泉ちゃんがいるのに浮気なんてするはずないじゃないか!」


 こんなかわいい彼女がいるのに浮気なんてするわけがない。


「ウソつき! あたし知ってるんだから! それも何人もの女の人をたぶらかして!」

「僕が!? いやしてないよ信じて泉ちゃん!」

「あたしあなたの携帯を見たの! そしたら何件も女の人からエッチなメールが来てたじゃない!?」

「僕の携帯に!?」


 え? 本気で心当たりがないぞ?

 と思うと泉ちゃんは僕のポケットから携帯を引っ張りだし、中身を僕に見せつけてくる。

「ほら見て! こんな32歳の人妻からもメール来てるじゃない!」

「泉ちゃんそれ迷惑メールだよ!?」

「『遺産500億円うけとってもらえませんか』? え!? 500億円もらえるの!?」

「だからそれも迷惑メールだって!?」

「主人がオオアリクイに殺されて一年が経過しました」

「そんな件名あるの!? それ逆に気になるよ!」

 どうやったら殺されるんだよ。そんな主人となんで結婚したんだよ。


「これ全部浮気なんでしょ!?」

「いや違うよ!? どう考えてもちがうよね!?」

 

 少し涙目になる泉ちゃん。


「ほんと? 信じていーい?」

「もちろんだよ! 僕が泉ちゃん以外の女の子と仲良くなるなんてありえないから!」

「よかったー! 勇太信じてたよー」

「いや完全に信じてなかったよね!?」

「あたし勇太がいないと本当にダメなの……。だから絶対に裏切ったりしないでね?」

「まかせてよ!」

「勇太好きー。その錆びた金属みたいな笑顔が本当に好き!」

「それバカにしてない!?」

「してないよ?」

 

 泉ちゃんの感性は独特だからなー。たぶんこれでも精一杯ほめているつもりなんだろう。

 

「ねえ勇太」

「ん? 何かな泉ちゃん?」

「勇太のメールの件名に『鳥取県の権利を安値で売ります』ってあるんだけど」

「鳥取県民に謝れ! 最近の迷惑メールって変なの多すぎでしょ!」

「もらった500億円で鳥取県買って、一緒に住もっか!」


 素敵な笑顔の裏腹は、やっぱり何を考えているのか僕にはわからないや。



 

 



 読んでくれてありがとうございます。

 次回は泉ちゃんを主人公にしたいと思ってます。

 しかしタイトルがもうネタぎれになってきました。

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