~プロローグ4~ 心くんのバイトのオーナー(改め変態2号)
ついに新しい職場になる?お店に着いた心くんご一行。しかし、そこは男の娘ばかりが接客をする男の娘カフェだったのだ!
心:コロス!こいつコロス!
殺れるものならやってごらんなさーい
「・・・もう満足した?」
「はい・・・」
あまりの悲劇に叫んだら暴君から「うっさい!!」とおもいっきり殴られました・・・。いや、いきなり叫んだ俺も悪かったけどさ、この仕打ちはなくね?ちょっと吹っ飛んだよ体?
「さて、時間も勿体無いし早く行くわよ。あ、従業員出入り口からね」
「まって!本当にまって!マジなん!?ドッキリじゃないのか!?」
「マジだつってんでしょ。それにちゃんと理由もあるんだから」
「絶対まともな理由じゃないよね・・・」
「・・・さぁ、どうかしら?」
ヒィッ!!なんだその笑みは!普通に見たらなんか妖艶というか、ぶっちゃけエロス!な笑みだが、長年のお知り合いな俺から見たらあれはそう・・・般若、般若の笑みだ・・・な○はさんもびっくりだぜ・・・!
「ちなみに今逃亡したり、逆らったりしたら・・・どうなるか分かってるわよね?」
「イエスマム!!」
姿勢正しくビシッっと勢いよく敬礼いたしましたよ。逆らったらコロサレル。廃人確定コースダヨゼッタイ。
「暁美姉さーん、着たわよー」
誰だよ暁美さん。こんなお店のオーナーだ、絶対「私男の娘大好きな腐った女なんデブー」みたいな性格と容姿にちがいねー。いやっ!アタイ穢されるっ!!
「おー、柚子きたのねぇ。で、私の救世主様はこの子なのね!!」
「え、は?」
「そう、例の写真の子で間違いないわよ。あ、ちなみにこの人が店のオーナーで私の従姉妹の舞姫暁美。」
ちょっとまてやアバズレ、そのお姉様の名前教えてくれたのは別にいいんだ。でも、なんだよ例の写真って。どれだ、どの写真のことだ!?いろいろ黒歴史な写真撮られまくってるからどれなのかわか・・・あれだ。
「お前!あの無理やり女装させた写真流出させたのか!?個人情報保護法で訴えるぞ!!てか貴女メシアってな」
気が動転してて今気づいたのだが・・・暁美さんマジっぱねぇぞオイ・・・なんだあのリアル神裂ねえちん。ロングポニテにおっぱいで上着ぱっつんぱっつんだぜヒャッハー!!
「いきなり止まったと思ったらなにそのだらしない顔。さすが万年発情変態馬鹿ね」
「おや、お姉さんの容姿に見とれてたのかなぁ?素直な子は好きだぞぉ!特にアノ子なんだからいくらでも見ていいわよぉ!」
「触ってもいいですか!!」
「いい加減止まれ馬鹿ッ!」
「ぶべらっ!!」
ご本人様が嫌がってなさそうだからいいじゃないですか柚子女王様・・・。あぁ!あの豊満なおっぱいを愛でたい!愛でたいよぉ!!
「まぁ、次の機会でもよかったら触らせてあげててもいいわよぉ?」
「ヒャッハー!!」
「暁美姉さんもいい加減にしてよ・・・。話続かないじゃない」
「あ、ごめんねぇ柚子ちゃ~ん」
「はぁ・・・、ほら、そこの変質者、いいから現実に戻って来てとりあえず事務所の椅子にでも座りなさい」
「せめて紳士といってくれ」
「うっさいわよ変態紳士」
まぁ、このままボケ続けても仕方ないか・・・。なんかすごく高級そうなお椅子様に座ってとりあえず今回の事情聴取でも行うことにいたしますか。
「・・・で、そこの美しいお姉様が言うには俺はメシアらしいのだが、まずそこの説明プリーズ柚子」
「えぇ、まず、2年前あんたに女装させたのは覚えてるわね?」
「大変不本意ながらな・・・!」
そう、2年前に俺は柚子に借りを作ってしまい、その返済という理由でなぜか女装させられたのだ。いや、もちろん断ったよ?NO!っと言える日本人ですから!・・・しかし、あいつはたった一言のセリフで俺を恐怖のどん底に突き落としたのだ・・・
「やらないと、あんたの家に行ってあることないこと言いまくるわよ」
そんなこと言われたら断れないに決まってるだろ・・・!上の妹はとにかく、母親と下の妹なんて冗談通じねえぞマジで・・・なにされるかわかったもんじゃない!!そしておれは、言葉の暴力に屈し、泣きながら女装したのだ・・・
「懐かしいわねぇ・・・あんたすっごい泣いてたわよね。化粧するときは黙らせたけど」
「あんたは鬼よ!!人の皮を被った悪魔よッ!!」
「はいはいサーセンサーセン」
「・・・」
泣いてなんかー、なーいんだからねー・・・グスッ
「まぁ、その時のあんたの女装姿が余りにも似合ってたもんだからさ、つい、送っちゃった」
「送っちゃったじゃねぇ!!なに人の人生の汚点第三者に本人の了承もなしに送っちゃってるの!?」
「汚点なんかじゃないわ!アレは美の女神のような素晴らしい写真だったわよぉ!」
「嘘ダッ!!」
「いや、あの時あんたには写真見せてなかったものね・・・」
「見たくもないわ」
「まぁ、今見ることになるんだけどね?」
「は?」
「とりあえず姉さん、あいつ押さえて!!」
「了解よぉ!」
暁美様はいきなり立ったと思ったら俺の背後に、ってか速ッ!?やばい!動けないぞ!?あ、でも後頭部にものすごく素晴らしい感触が・・・!ぱふぱふか!後頭部だけどぱふぱふだ!!後ろ向いてスリスリしていいですか!!いいですよね!?
「後ろ向いたら目潰すわよ」
「・・・はぃ」
俺は、生涯こいつには勝てないんだろうなぁ・・・出来てもささやかな復讐ぐらいだ・・・
「動かないでよバカ心。動いたら、わかってるわよね・・・?」
「イエッサー!」
ウ ゴ イ タ ラ コ ロ サ レ ル !
そして何分、何十分の間、俺は前門に夜叉、後門に素晴らしきおっぱいという、嬉しいのやら怖いのやらよく分からない状況を過ごした。少しでもニヤけたら頭殴られるんだよ・・・クソッ
「・・・よし、出来たわ!」
「ホント柚子ちゃん!?」
あぁ、至福のおっぱいタイムが終わってしまった・・・てかホント行動早いなこのオーナー
「やっぱり彼方、いえ!貴女は地上に舞い降りた女神よ!男の娘神様よ!!」
なにその変な神様。てか舞姫親族は変な人しかいないのか・・・美人なのに勿体無い。
「ほら、鏡出すからあんたも見てみなさい。・・・驚くわよ」
そして机に置いてあった手鏡を俺の前に出す柚子。まってくれ、心の準備がまだ!アーーーーーーーッ!!
「・・・って、誰だこれ!?」
鏡に映っていたのは、ものすごく綺麗な黒髪の女の子だった。え、これ、俺?ウソダー、そんなわけないわー。こんなクール系美人俺なわけないわ。髪は短いけどガンダムOOのマリナさんみたいな感じなんだけど。まぁ、眼鏡つけてるからまたちょっと違ってきたりはするけど。
「あんた変態だけど顔のパーツ自体はいいのよ。変態行動とニヤけ顔で台無しにしてるけど。んでもって、肌もムカツクぐらい綺麗だから化粧ノリいいし・・・。てかなんでもっと自分磨かないの?少しでも頑張ってればあんた普通にモテるわよ」
え!?マジで!!!俺ってそんな隠れた逸材だったのか!でも周りからそんなこと言われたことないんだけど!!
「まぁ周りから言われなかったのは、あんたの言動が常時キモいからね。私は言う気もなかったし」
柚子!てめぇ言ってくれてもいいじゃねーか!てか言動常時キモイとかひどすぎるわ!!マシな時だってあるだろうが!!
「あぁ、素晴らしい、本当素晴らしいわぁ!!お姉様と呼ばせてくださいっ!!」
お姉様は貴女でしょう!?てかまって!抱きつかないで!嬉しいんだけどなんか複雑なの!!
「ちなみに、あんたの女装写真見せてから暁美姉さん男の娘属性開花したのよね。そんでもって、お店開くぐらいのめり込んでるのよ」
マジスカ!?美しいのに、美人なのになんでこう色々ダメなんだ貴女は!オーナー改め変態2号と命名しよう!!
「まぁ、俺がすごく化けたってのは分かったわ。で、これでお仕事しなさいと?」
「うん」
「俺はそういう趣味ないわ!確かに鏡見たとき誰このクール系美人、罵ってください!とか思ったけど!!」
「・・・自分の顔みてその発言とかマジないわ」
「っせ!俺だと思わなねーよ!てか変わりすぎだろ!?原型どこよ!!」
「ホント、パーツ一つづつ化粧で目立たせただけなのにどうしてこう変化するやら・・・」
「だからこの子は男の娘をするために生まれてきた女神様なのよっ!」
「それは違うからね!?」
お姉様マジテンションたけーっす。どうして、どうして柚子共々全うなピュアな心を持ってくれなかったんだ・・・!
「ちなみに、当初はあんたがこの仕事やるってことになったら、時給2000円ってことで話ついてたんだけど。暁美姉さんそれでいいの?」
「もちろんよ!それでもダメなら3000円でもいいわ!!やっぱりご本人様は違うわぁ~♪」
「えっ、3000円!?」
なにその超高時給!?ありえなくね!?てかおいしすぎジャマイカ!!てか趣味でやってる店なのによくポンポン金だせるな。さすが舞姫一族といったところなのか・・・
「あんた、このあたりで3000円なんて正直ありえない金額よ?ちょっと化粧して接客するだけで1時間3000円よ?あんた元から恥なんて捨ててるんだからやるべきだと思うわよ」
「まって!元から恥捨ててるとかないから!時給は確かにすっげーありがたいし惹かれるけど、この格好はさすがに・・・」
「お願いよ心くん!このお店で働いてくれたら好きなときにおっぱい触ってもいいから!」
「マジですかお姉様!!・・・って待つんだ俺、その甘い誘惑は確かに魅力的だが、女装だぞ俺。OK冷静になれ、もっと考えるんだ」
「あんたがエロ誘惑にすぐ飛びつかないなんて・・・意外すぎるわ」
「なんだよ!確かに、俺の後ろ髪大変引かれまくりだが、女装だぞ!?人前で接客だぞしかも!慎重にもなるわ!」
「仕方ないわね・・・ねぇ、心」
「・・・なんだよ」
あ、これはすごい爆弾落とされそうな気がする。雰囲気で分かる。ヤバイ逃げられそうにない。
「あんたが前やった『着物姿の黒髪ロング少女バージョン(着衣乱れアリ)』の画像をあんたの実家のポストに入れるわよ」
「喜んでお仕事させていただきますっ!!!」
「これから宜しくねぇ、心くん、改め『ココロ』ちゃん♪」
・・・こうして、俺のアルバイト先が決まりました。
ふぅ・・・
心:なに賢者タイムはいってるの?ねぇ、変態なの?
お前に言われたくないけどね。
心:俺もお前には言われたくないわ!
柚:五十歩百歩って言葉しってるあんたら?
心:・・・
マジすいませんでした・・・
ちなみにカフェの名前は次回分かります。ワスレテタワケジャナイノヨ