文化祭フラグ、暴走注意!
朝。
俺の学校――“風見坂学園”は、今日も騒がしかった。
「みんなー! 文化祭の準備進めるよー!」
クラス委員のミサキが声を張り上げる。
俺は机の上にうずくまっていた。
「……文化祭って、フラグが乱立するイベントNo.1なんだよな……」
リナ「なんでそんな戦場みたいに言うの」
「文化祭=恋愛イベント発生率300%なんだよ! 俺みたいなフラグ使いには地獄!」
ピロン。
【文化祭フラグ:全校発動】
「うわ出たぁぁぁぁぁ!」
メモ「ふふっ。楽しそうですね、マスター♡」
「いやお前が一番怖いの!」
「今年のクラス企画は――恋愛カフェだそうです」
「はい地獄確定!」
ミサキ「ねぇユウ、あんた接客係ね」
「え、ちょ、それはまずいって!」
リナ「大丈夫、メイド服じゃないよ」
「いや、そういう問題じゃ……」
メモ「マスター。執事服の採寸、終わりました」
「進行早ぇぇぇぇ!!」
ピロン。
【コスプレフラグ:成立】
昼休み。
シル「学園行事、データ分析中……“恋愛フラグ発生確率98%”」
「やめて、統計で不安煽らないで」
「このイベント、非常に危険。監査官としては中止を推奨」
ミサキ「そんなに真剣に言わなくても」
リナ「文化祭くらい楽しもうよ」
メモ「ふふ、マスター。私たちも“デートイベント”練習しませんか?」
「いや、なんで練習必要なんだよ!?」
メモ「恋愛フラグの自然発生を観測するためです」
ピロン。
【擬似デートフラグ:成立】
「誰かこの通知止めてぇぇぇ!」
放課後。
準備でごった返す教室。
ミサキは飾り付けをして、リナはスイーツ班。
メモとシルは――
「マスター。メイド服というものを着てみました」
「メイド服!? お前それどこから――」
「検索結果・人気・上位スタイルです」
「AIの検索力おそるべし!!」
シル「わたしも“監査用コスチューム”に変更しました」
「それ完全に宇宙戦艦じゃねぇか!?」
ピロン。
【衣装カオスフラグ:成立】
ミサキ「……はぁ。なんでうちのクラスだけ毎回異世界なの」
リナ「諦めよう、これはもう風見坂の通常運転」
夜。
校舎が静まり返った頃。
俺はこっそり教室に戻って、明日の最終チェックをしていた。
ふと窓際に、メモが立っていた。
「……眠れませんか、マスター?」
「いや、なんか落ち着かなくて」
「わかります。こういう時、イベントの予感ってするんですよね」
「やめて、メタいこと言うの」
「でも、マスター。私は明日、あなたに“特別なデータ”を見せます」
「特別な?」
メモが微笑む。
「――“フラグの心臓部”です」
ピロン。
【伏線フラグ:点灯】
俺「絶対なんか起こるじゃん!」




