学園都市 ミューリス その4☆
この回で、学園都市を去ります。
リリアと別れ、私は教会に赴きました。もちろん、魔族の討伐を報告する為です。
教会にまた訪れると、神父達は私を出迎えました。
「これは聖女様。今日はどのようなご用件で?」
「えぇ。昨日の件で報告にあがりました」
私は、出された紅茶を飲みながら、報告を始めます。
そして、神父達は驚いた顔をしながら、私の報告を聞いています。どうやら、1日で終わるとは思ってもいなかったそうです。
「さすがですな!! これで、この街も安泰ですぞ!」
「しかし、魔族の活動がここまで活発になっているとは。これは少し警戒を強めねばいかんな」
「何の! 聖女様がお守り申すだろう!!」
神父達は、勝手に私に教会を守護してもらおうと画策します。これだから嫌なのです。
「盛り上がってるところ申し訳ないのですが、私は明日、この街を出ますので、その話はなしで」
「しかし、それではこの教会の守護は!?」
「では、こうしましょう。私の名義で、こちらから聖女を派遣するよう、本土に手紙を出します。それも、即決事項として。そうすれば、本国も慌てて誰かを派遣すること間違いありませんよ?」
私がそう提案すると、神父たちは安心したかのよう安堵します。そんな事を簡単に思い使いなんて、古い体制の人間は好きになれません。
そう思い、私は本国宛に書類を書き始めます。しかしながら、書類の物量が多いのでそれを書き切るには夜までかかりそうですね。
そうしていると夜になり、本国に宛てる書類も書き終えました。
「本国宛の書類と、今回の件の報告書諸々になります」
「ありがとうございます。では、約束のものになります」
報酬として、布袋を開くと、報酬である金貨10枚が収められました。あれ? 金貨10枚?
まぁ貰えるものは貰っておきましょう。ともあれ、私は教会を離れます。
「では、聖女様のご無事を祈りましょう」
「ありがとうございます。では、また」
私は、リリアと泊まっている宿に向かいます。しばらく歩き、宿に着くと、リリアが部屋着で寝っ転がってました。
「おかえり。遅かったね」
「ただいま戻りました。えぇ、神父達と書類を書いてました。全く、私を赴任させようと必死で腹が立ちます」
「君クラスなら喉から手が出るのも当然だろ?」
リリアがそう言いますけど、なんだが腑に落ちません。
「冒険者ギルドはどうでした?」
「金貨15枚に、追加で銀貨5枚だ。まぁそれなりの報酬だったよ」
「いいですね。それで? クラフトはどうでしたか?」
私をリリアにそう言いますが、リリアは渋い顔をしてました。
「ここでは鑑定出来ないそうだ。その変わり、『自由都市』への紹介状を預かったよ」
「なるほど。では、目的地は決まりましたね」
「あぁ。その為には、『港町 ダンツフィ』から船に乗って行くしかない。ここから西を進んでいけばいいだろう」
リリアは地図を広げて、『港町 ダンツフィ』へのルートを話します。西に進み、『炭鉱の村』を越え、さらには『エルフの大森林』を越えないと行けないそうです。
しばらくは宿が無いことを察した私は、別のルートを画策します。
「しばらく宿は無いのですか? なら、こっちのルートで良くないですか?」
「こっちでは遠回りだ。それならこっちの方が早く着く。それに、この辺のエルフは人間には懐柔らしい。なら、このルートが安泰の可能性がある」
「場合によっては、宿に連泊できますね。なら、この道で行きましょう」
私とリリアは、明日からのルートを決めました。少し険しい道ではありますが、これも旅の醍醐味と言うものです。
明日からの旅を決め、私達は日記を書き始めます。すると、リリアはある本を読みます。
そう、それは勇者『ユウキ・サトウ』の冒険譚です。今では古い歴史である以上、おとぎ話の出来事でしかないのですが、私達は彼の旅路を巡る旅をしているのです。
お風呂に入り、明日の為の身支度も済ませます。リリアはというと、もう寝てるみたいです。しかも、酷い寝相で。彼女との付き合いは長いので、彼女の習慣は手に取るようにわかります。
私は彼女の姿を見て、寝るのでした。
翌朝。
私は早めに起き、カフェへと行きます。紅茶を嗜みながら外を眺めると、学徒達が、箒で空を飛んでいました。魔族の脅威が去り、この街の何気ない平和が戻ったのです。
「そういえば、学校は再開されたんですね」
「そうですね。まさか、カルト教団の正体が魔族だったんですとは。魔法旅団が駆けつけれなかったんでしょうね」
「確かに。でも、冒険者達の尽力で事なきを得たのなら、それで良かったんでしょう」
私は、いつものサンドウィッチを食べながら、ティータイムを嗜みました。カフェから戻ると、リリアがとんでも無い体制でまだ寝てました。仕方がないので、私は起こすことにします。
「リリア! いい加減起きてください!!」
私は、まだ眠っているリリアを叩き起こします。しばらく起こしていくと、ようやくリリアが起きてきました。
「んぅ……。おはよ……、クラリス……」
「いつまで寝てるんです!? もう昼間になりますよ!!」
リリアはあくびをしながら、眠そうに支度をします。そして、宿を後にし、馬車に乗ります。
「次の街までは、数時間かかるそうだ。それまでは暇だね」
「そうですね。3日しか滞在していませんが、いい街でしたね」
私とリリアは、本を読みながら次の街までに向かいます。そして、街が徐々に遠ざかっていきます。
こうして、私とリリアは、『学園都市 ミューリス』を後にするのでした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
異世界転移者の去ってから500年後の世界を舞台にしたお話でしたがいかがでしたか?
次回の更新は未定です。
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