クラフター大会を満喫する5
いい加減冷静になりなさいとちひろに何回目か分からない説教をされてから早十分、未だにさっきのスキルについては分からないままです。不正行為クラフターなんて言われるかもしれませんが、もうそんなことどうでも良くなってきました。
「そのどうにでもなれみたいな顔やめてくれないかしら? こっちまで指揮が下がりそうよ。それにさっきのスキルが使えるならこの大会勝てる可能性はあるわよ」
「分かってます。分かってますよ」
「ほらぷにーってつつけばいつもの笑顔が見られそうね。お遊びは終わりよ。上まで行きましょうか」
緑の液体がべたべたと付いている石の螺旋階段をべちゃべちゃと音をたてながら頂上目指して昇っています。中層まで来たところで天井からぽたぽたと水が落ちてきました。そして光が入りにくくなり始めました。
「足元に気をつけなさい。そろそろ何か来そうな気配があるから戦える準備話するのよ?」
「聞こえてるかしら? ねえクワナ? クワナ! クワナ?!」
……。ゲームの中で気を失うなんて思いもしませんでした。
「あらようやく起きたのね。いきなり応答しなくなってびっくりしたわよ? それにしても強制ログアウトにならないのは予想外だったわよ。今のもイベントということになるわね」
「そうですね。一時間くらい寝てたような感覚で何か気持ち悪いです。それでここはどこなんですか?」
「塔の頂上よ」
『アンデットタワー頂上へようこそ。まさかここまでプレイヤーがたどり着くとは思ってもいませんでした。現在は雪原バイオームに設定しております。ここでは雪ダルマをお楽しみください。:$”$:$:%:$$$”%%%エラーが発生しました。現在フィールドはけいかいもーどへいこ……」
システムさんがエラーを検知した後に地割れが起きました。そしてその中から氷の女王が出現しました。彼女は氷のように透き通った肌で雪のように真っ白な髪色でとても美しかった。そんな女王に見とれているとちひろの叫ぶ声が聞こえてきました。
「ほらぼっとしないで範囲攻撃を避けなさい。少しでもかすったら一撃でやられてしまうほどの高火力よ? 今は逃げる方法を探すことに専念しましょう。私は右から行くからクワナは左にいってちょうだい」
「分かりました。見つけたら言いますね。それではご武運を!」




