THE STREET SLIDERS<ザ・ストリート・スライダーズ>
ロックンロール、と言えば皆は誰を思い浮かべるだろうか。
色々な人やバンドをそれぞれに思い浮かべる筈だ。多分それはどれも間違っていない、きっとそれぞれの形でロックンロールなのだと思う。
そして自分の場合は、ストリート・スライダーズを思い浮かべる。
自分が彼らに出会ったのはやはりというか、兄に貰った一本のカセットテープだった。それは『REPLAYS』というベストアルバムをテープにダビングしたものだった。
そして自分は一曲目を聴いて、衝撃が走った。
頭を殴られたような衝撃だった。格好良過ぎた。この世にこんな格好いい物があったのかという、そんな衝撃だった。
ストレートなギターの音から始まり、それに絡むもう一本のギターの旋律、そして深みを与えるベースが走り込み、追ってそれらを支えるドラムが打ち鳴らされる。最後に、ザラリとした質感の声が無造作に響き渡る。
ああ、何て自然体で、ラフで、格好いいのだろう。
彼らがひとたびステージに立って開放弦をジャーンと弾けば、それらけでもう全てが始まるのだ。無造作にステージに立つだけでもう、そこがスライダーズの舞台となるのだ。これをロックと言わずして何と言う。
彼らの音はローリング・ストーンズによく似ている。とある人は言った、「音がソックリだ! 初めて聴いた気がしない!」と。そして別のとある人は言った、「ストーンズを聴かなくても、日本にはスライダーズがあるじゃないか」と。
古き良き、オールドなロックンロール。アスファルトと埃と裏路地と、煙草と酒とジーンズと、蓮っ葉な女が似合う、そんな匂いのする音。ギャンブルと自由と、愛を擦り切れた言葉で紡ぐ、そんな曲たち。
そうだ、日本のロックンロールはここにある。シンプルなロックを知りたければ彼らを聴くといい。
きっと彼らはいつまでも、ロックの格好良さを教えてくれる筈だ。
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今回のお薦め曲
THE STREET SLIDERS
『BOYS JUMP The MIDNIGHT』
『ANGEL DUSTER』
『のら犬にさえなれない』
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今回の紹介バンドはストリート・スライダーズ。和製ローリング・ストーンズなどと称されるバンドである。
もう解散して久しいが、彼らのサウンドはいつ聴いても鮮やかに蘇る、その手触りを失う事は無い。これはシンプルが故の作用だろうか。
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