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July
蝉の鳴き声
夏のプレリュード
クチナシのにおいの道を
横切って港まで
生ぬるい風
吸い込んだらよみがえる
あの夏休み前の
じっとしてられない感じ
何の約束もない一日
ときめくことをつぶやいて
誰かにいいねを送ったら
木陰の外へ歩きだそう
昨夜の雨は
コンクリートの色を深め
次の街へ消えていく
7月のウィザード
虹色が浮かぶ
水溜まりを飛び越えた
古くなった靴裏で
滑らないように
ひとつ約束ができるだけで
ずっと前から落ち着かない
まるで夏の空のような
心変わりは止められない
何の約束もない一日
流れる雲を切り取って
リボンをつけて送ったら
誰かの胸には届くかな




