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Nightmare
怖い夢から覚めたとき
誰かの手を握りたくなる
けれど揺れるカーテンと
月明かりが見えるだけ
夜の風が入ってきても
寝返りでも拭い去れない
ほんの少しの愛と
眠り顔があればいい
ずっとひとりでいたかった
それは若さのせいじゃない
ただ恵まれていただけだった
安らぎ行きの汽車はもう
私の前には止まらない
冷たいシーツの上を
泳ぎ続けるマーメイド
ずっとふたりはつらかった
だけど弱さに気づいたの
ただ寄り添い朝を迎えたい
ずっとひとりでいたかった
やっと弱さに気づいたの
ただ寂しさをわかち合いたい




