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ありがとうと愛してる
伝えそびれたありがとうには
いくつも付箋がついている
ひとことでは語れない
思いであふれているから
コートのそばを通るとき
エールを送ってくれたよね
気づかないふりして
レシーブしていたんだ
キャンプファイヤーを囲んで
君とラテンダンスを踊った
朝食のとき僕のプレート
さりげなく取ってくれた
伝えそびれた愛してるには
余白を多めにとってある
薄れた頃 読み返し
夢を膨らませるため
最後に進路の話をして
横断歩道に消えたよね
大人びた瞳が
無性に寂しかった
冗談言って抱きついて
いたずらっぽく笑っていた
一度だけ誰もいない部屋で
その背中に手をまわした
春の陽射しの中
いつもと違う
本当の君と僕だった




