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風の旅人
足元から白い湯気が
ゆらゆら上がっては消えてゆく
浴衣姿の行列は
次の湯へ向かってゆく
しばらくみんなとはぐれ
二人でさまよいたかった
7つの湯もめぐらず
お土産も買わずに
群青色に沈む町
宿だけぼんやり浮かんでいる
ようやく下駄に慣れた頃
この旅も終わってゆく
橋の上で立ち止まり
車の流れを見ていた
壊れそうな夢を
1つ、2つこぼしながら
橋の上で肩を寄せ
小川の流れを見ていた
夕風はまだ寒く
時間もてあまして
温泉街の風景が伝わればいいな。
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