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ノートをちぎって
君を信じていればよかった
顔のない噂に
振りまわされて冷たくした
セミの鳴く並木道を走って
君の家に行くよ
午後のクラスを抜け出して
お願い ドアを開けて
今すぐ会いたいんだ
何を言われても
全部受けとめられるから
少しでいい 心からの
ごめんねを言わせてよ
諦めて帰ろうとしたとき
ベランダをすべって
消えたグレイのシルエット
コンクリートの上に
かばんをひっくり返した
ノートをちぎって
思いのたけを走り書き
それを紙ひこうきにして
君の部屋へ飛ばすよ
届かなくても何度でも
君の部屋へ飛ばすよ




