47/866
soleil (ソレイユ)
冷たい風を握りしめ
負けるものかとつぶやいた
空には厚い雲がかかり
今にも雪が降ってきそう
凍えそうな僕の前を
みんなが走り去っていく
ボールを目で追いかけても
心まではついていかない
寒くて倒れそうなとき
ボールを蹴りそこねたとき
太陽だけが優しかった
冷たい視線浴びながら
負けるものかとつぶやいた
したいことをどこかにおいて
今 何をしているのだろう
奥から噴き出る思いを
ひとり必死に抑えてる
かけ声がいくつも重なり
ノイズのように聞こえてくる
ゲームに負けた後の風
痛いほど感じたとき
太陽だけが優しかった




