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さよならは紙ひこうき
気がついたら夕陽が
雲間からさし込んでいた
照らされたビルの群れは
荒野に光るクリスタル
君が出てくるのを
傘で遊んで待っていた
みんな同じようなスーツ
急いで駆けてくるかな
昔の恋人と比べないで
いたらないところがあると
思い込んでしまいそう
ディナーはいつものお店
星がもう瞬いている
寂しそうな横顔を
見るたび胸が苦しいよ
昔の恋人を思っているの
僕に何ができるだろう
代わりにはなれないけれど
電車の窓で手を振る
君がこのまま消えそう
霧雨の駅で交わす
さよならは紙ひこうき




