384/866
rosa Winkel
紅葉散りゆく日曜日
君の手をとって歩いた
本の森へ行きたいと
君が笑って言ったから
キャラメル色のフロア
老人が新聞を広げ
難しい顔をしている
誰かが言っていた
ここに来れば何かひとつ
胸に響くものがある
ひと気のない隅の棚で
偶然見つけたのは
ガーネットの涙と
今も消えないラヴェンダーの染み
のぞき込む澄んだ瞳
それでも君に伝えよう
あの日が二度と来ないよう
誰もがデヴィルになる
何も知らないということは
誰かを殺す武器になる
小さな声があることを
ずっと忘れないでね
ガーネットの涙と
今も消えないラヴェンダーの染み




