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夕暮れの中を
萌黄色の波が
山のふもとで生まれて
君の家のあたりを
飲み込んでゆく
窓を閉めドアを開けて
駅まで迎えに行こう
懐かしい夕暮れの歌
口ずさみながら
追い風に想いをのせよう
君のそばを吹きぬけて
赤茶色の屋根を
二羽の鳥が越えてゆく
潮風に包まれて
心は旅立つ
青い空が映える場所
しばらくは来ないでしょう
思いもよらない愛の歌
耳をかすめたら
気にせず笑顔でかわしてね
向かい風だと思うから
子供の頃、毎年夏休みの数日間は祖母の家に泊まっていました。
そのときの風景を思い出して書きました。




