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風のノート
君がさっき言ったひとこと
どんな言葉よりも嬉しかった
返事が少し遅れたのは
しばらく夢を見ていたから
ふと空を見上げたら
入道雲が浮かんでた
そのとき夏を感じたよ
優しい川風が
僕らのそばを吹き抜けた
メモを取ってくれたかい
風のノートにさりげなく
ハイウェイに白線を落として
夕暮れの中を帰っていこう
何気なく交わした言葉さえ
今は聞き逃したくないよ
恋という文字しか
最後に残らないような
二人にはしたくないから
涼しい夕風が
窓を開けたら吹き込んだ
メモを取ってくれたかい
風のノートにさりげなく
メモを取ってくれたかい
風のノートにさりげなく




