358/866
雨のストリート
小雨の夕方
緑のフェンス越しに
紫陽花が咲いていた
傘の中の風が
前髪をかき上げる
学校帰りのにおい
猫の影を追って
同じような毎日
けちらしたかった日々
校舎の窓から
気になっていたあの子が
手を振っている気がした
小雨の夕方
白いすじが降りている
古い映画のように
通っていた中学校のそばを歩いたときの気持ちを書きました。
当時の校舎はもう取り壊されてありません。
今は立派な校舎が建っています。
それでもときどきそばを歩きたくなります。
その道には思い出があるからです。




