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幸せのゆくえ
過ぎ去った季節はすぐに忘れ
新しい季節になじんでいく
最後の季節を誰も知らない
二人で買ったコップが欠けた
出会った頃の写真が倒れた
その日あなたは遠くに行った
すべてを置き去りにして
人のために生きすぎたあなたは
幸せをどこに刻めたの
心に花を咲かせるためには
あまりにも少ない光と水
それでもあなたは微笑んでいた
二人で買った目覚まし時計
おそろいの枕が並んでいる
確かにこの部屋で暮らしていた
まだ近くに感じるの
私のために生きていたあなたを
思い出の中 探せないの
人のために生きすぎたあなたは
思い出の中 あふれているのに