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PAINKILLER
春の風が吹いてくる頃
あの症状が出始める
今にも息が止まりそうで
もう何もできないの
引き出しの奥に封じ込めた
君の写真を手にとった
込み上げてくる痛みには
いちばんの薬だから
さよならも言えず
最後の言葉も忘れた
声が遠くなっていくけど
顔だけは忘れない
オブラートに包まれた日々
これからも飲み続ける
治ることのない症状を
ただ抑えるだけでも
いつか効かなくなるまで
別の薬は探さない
あの安らぎと興奮は
簡単には手放せない
さよならも言えず
最初の言葉も忘れた
景色がかすんでゆくけど
顔だけは忘れない
さよならも言えず
最後の言葉も忘れた
声が遠くなっていくけど
顔だけは忘れない
死ぬまで忘れない