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ノールカップ
トンネルを抜けると
広がる荒野
ひとりで走る
マーゲロイ島
静かな海と空
沈まぬ太陽
ひとりで走る
崖の上の道
眠ってしまわないで心
途切れることなく輪になって
響き続けるヨイクのように
最北の岬目指して
誰も知らない旅に出た
霧がおおうノールカップ
明日のように白んでいた
地球儀のモニュメント
迎えてくれる
激しい風に
思わず目を細めた
眠ってしまわないで心
進み続ける時の中で
海を渡るトナカイのように
忘れた思いを探しに
すべてを置いて旅に出た
霧の中のノールカップ
明日のように白んでいた
最北の岬目指して
誰も知らない旅に出た
霧がおおうノールカップ
明日のように白んでいた




