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白い手紙
君が遠い町へ行ってしまう日
荷物を積み込むトラックを
僕は離れて見ていた
君が気づいて走ってきてくれた
ぎこちないさよならの後
白い手紙を渡した
動きだすトラックの煙
小さくなる君の笑顔
手を振る友達のうしろで
僕は涙をこらえていた
突然届いた白い手紙には
金の文字が刻まれていた
いい人見つけたんだね
まわりだす思い出を乗せた
切ないメリーゴーラウンド
たくさん喧嘩をしたけれど
僕は君がいちばんだった
動きだすトラックの煙
小さくなる君の笑顔
あのときうしろにいたけれど
僕が君のいちばんだった




