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翼を広げて
あの子を泣かせた人に
ついていくなんてどうかしてる
お別れのときが来たのね
曇り空 突き抜けて
しばらくひとりになりたいの
一緒に暮らした日々が
墨色に染まっていく
翼を広げて飛び立った
風に乗って探したの
だけど降り立つ先は
あなたと出会った場所だった
あの子を泣かせた人が
そんなこと忘れて笑ってる
あなたもそばで笑うのね
霞む山 飛び越えて
優しい人に会いにいくわ
まだきれいな思い出も
墨色に染められたら
翼を広げて飛び立った
雨に濡れて探したの
許せる日は来ないと
思えば落ちてしまいそうよ
翼を広げて飛び立った
風に乗って探したの
だけど降り立ちたいのは
微笑むあなたのそばだった




