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月の桂
蔦紅葉をくぐって
あなたの部屋を訪ねてゆくの
今なら月の桂さえ
信じられる気がするわ
澄んだ空を仰げば
出会った頃に帰ってゆくの
秋の夜長のささやきを
小箱に入れて贈るわ
あなたは偶然出会えたと
本気で思っているみたい
あれは私の恋の罠
告げれば何て言うかしら
蔦紅葉にからまり
あなたが来るのを待っていたの
優しい瞳に見つかり
やっと私は生まれた
星が瞬く空の下で
あなたとはじめてダンスした
あれはあなたの恋の罠
あなたなしではいられない
あなたは偶然出会えたと
本気で思っているみたい
あれは私の恋の罠
告げれば何て言うかしら
今でも信じていますか
伝説の月の桂




