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春の歌
僕は強い人間だから
誰かを救うことができる
僕は幸せ者だから
誰かを救うことができる
そう信じて疑わなかった
何もわかっていなかった
瞳を閉じる前
つらい人生を嘆いていた
もう目覚めなくていい
そうつぶやいてみたんだ
君は夢の中で
春の歌を歌ってくれた
もう頑張らなくていいよと
歌っているようだった
僕は弱い人間だから
誰かを妬んでばかりいる
僕は恵まれてないから
誰かを妬んでばかりいる
そんな思いは他人事だった
何もわかっていなかった
瞳を閉じた後
なぜか優しさを感じていた
もう目覚めなくていい
そう心から思えたんだ
君は夢の中で
春の歌を歌ってくれた
もう楽になってもいいよと
歌っているようだった




