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それで眠れる
あなたがくれた本を
何度も読み返した
どこかにあなたの愛を
見いだせるような気がして
あなたはいつもそばで
ずっと頷いている
どんなにつまらなくても
嫌な顔ひとつ見せない
どうして二人でいるのか
忘れてしまいそうになる
どこで私とあなたの思い
すれ違ってしまったの
あなたの悩みごとを
少しは聞きたかった
頼りない私だから
言っても無駄と思ったの
二人の影に距離はなく
出会った頃と変わらない
だけど私とあなたの思い
いつからかひとりぼっち
二人の影は交わって
まるで私はいないよう
どうぞ翼広げはばたいて
それでこの思い眠れる




