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ハイド・アンド・シーク
黙ったまま過ぎる時間
時計の針を追いかけていた
月明かりがさし込む部屋で
二人は何を待っていたの
突然立ち上がった君の
残した香水の香りが
まだそばでしそうでも
今から10を数えるよ
好きなところに隠れてね
いいよの合図が聞こえても
隠れた君を探さない
いつもかくれんぼをしていた
そのたびに君の影が増えた
それをひとつ残らず倒して
ようやく安らかになれた
ほんのひとときだったから
声もしぐさも表情も
強く胸に刻めたの
今から10を数えるよ
好きなあいつと隠れてね
いいよが近くで聞こえても
隠れた君を探さない
今からそっと消えるから
傷つきながら探してね
地球が何回まわっても
隠れた僕は探せない




