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海はいつまでも
夕陽が海を見捨てても
僕が海を見捨てても
海は波を送ってくる
僕がいそうな浜辺まで
かまわないでと蹴り上げても
諦めないでそこにいる
もう誰も僕の腕をつかむことはない
それなのに海だけはいつまでも
変わらぬ波を送り続ける
夕陽が海を忘れても
僕が海を忘れても
海は波を送ってくる
僕が帰らぬ浜辺でも
つきまとうなと石投げても
見限らないで待っている
もう誰も僕の顔をまともには見ない
それなのに海だけはいつまでも
静かな波を起こし続ける
海だけはいつまでも
変わらぬ波を送り続ける




