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エッセイ

「もう遅い」が嫌い? それこそもう遅いと思うよ

作者: ウツロ

 「もう遅い」から「まだ早い」に変わりつつあるようですね。さらに進化するとどうなるんでしょう?

 「今ちょうど」とかですかね?

「俺を追放? 残念、今ちょうど君の追放手続きが終わったとこだ」みたいな。

 すこぶるどうでもいいですね。


 以前「なろう系」などといったものが批判された時期がありました。

 ハーレム、チート、奴隷など主人公に優しすぎる世界。それが気にくわない的な。


 ですが、それもなろうでは少数意見、あっさり押し流されてランキングはなろう系一色になります。

 まあ、あたりまえですね。批判するひとの「評価をつけた作品一覧」をみても、見事なまでにまっしろ。

 ぜんぜんポイントつけてない。

 数もすくなく評価もつけないんじゃ、そのなろう系以外ってやつが表にでてくるワケがない。


 けっきょくなろう系が嫌いなひとは去り、自称非なろう系作者は書くのをやめるか、迎合するか、ほそぼそと続けるかになる。


 で、時はうつり、いま同じように「もう遅い」が批判されてる。

 これ覆ると思います? いやムリでしょ。

 書いてみればわかると思いますが、タイトルに追放やもう遅いをいれるだけで、閲覧数は10倍、100倍になりますから。

 もう遅いが負けるはずがない。


 じゃあ従来の作品はどうすればいいか。

 数では勝てない。

 なら個々のつける評価で巻き返すしかない。


 でも、これも怪しいですよね?

 以前はたくさん評価をつけていた人でも、しだいに目が肥えてくる。

 採点がきびしくなると思うのです。あんま評価いれなくなる。


 対する「もう遅い」はどうでしょうか?

 新規読者が多いようなら勝ち目はありません。だれだって初めて目にするものには刺激を受けますから、それを面白いと感じるのはとうぜんでしょう、たくさんポイント入れます、入れちゃいます。

 人間、おもしろいと思ったら、似たようなものを探す傾向があります。

 とりあえず同ジャンルを読み漁る。


 ハイ終了、ランキングはもう遅い一色になる。



「さすがに以前はここまでひどくなかった」

 そんな意見あります?


 ワシもそう思います。

 でも、そうなるのは当たり前なんですよね。

 なろうは先鋭化してます。より読者の欲求にこたえるタメに特化していくのです。

 そこから外れた以上は、キライだって言っても全体から見れば少数意見、あっさり押し流されてしまう。自称非なろう系をおしだしたように。


 遅すぎたんです。声をあげるならなろう系が批判されたときにすべきだった。

 大多数にあぐらをかかず、マイノリティーにもちゃんと陽があたる場所をつくれと主張すべきだった。

 マイノリティーになってしまったら意見は通りにくい、なろう系が嫌だって言っていたひとと同じようにサイトをはなれるか迎合するかになる。

 

 とはいえ、しょせんもう遅いも流行りもの、いずれ浄化されるでしょう、ランキングからはみなくなってくるでしょう。

 でもね、先鋭化は変わらないんじゃないかな。また濃ゆいワードがでてきますよ。

「さすがに以前はここまでひどくなかった」を更新するんです。


 個人的な意見なんですけどね、ここまでランキングがもう遅い一色になってしまった理由は評価の仕様が影響してると思うんです。

 良し悪しの五段階評価から、応援ポイントに変わった。

 応援、すなわち面白いではなく面白そうにポイントが集まるようになったんです。


 期待値です。

 だから作品は完結しなくていい、タイトルで釣れればいい。作者はそう考えるようになるんです。たぶん。いや、しらんけど。

 読者も完結はさほど重要視しない、ざまあがみれたらそれでいい、どうせ違う作品にのりかえるだけですから。

 いっぱいあるもん、べつに困らない。

 だからこそタイトルがキモになってくる。パッと見で自分の欲求を満たしてくれるかわかるタイトルでえらんでいく。


 そうなんです。犯人は運営です。かれらの所業が招いた結果なのです。

 でもね、運営も良かれと思ってやったことなんですよ。

 底辺作者にもモチベーションをあげてもらいたくてやったことなんです。


 ただ、結果は金持ちはより金持ちになりました。(ポイント的な)

 貧乏人は貧乏のまま。

 格差はひろがり、埋めるためにはランキングに入るしかなくなった。

 しかし、悲しかなランキングのボーダーラインはあがり、特定のジャンルしか入れなくなる。

 こうしてもう遅いは量産されてしまうのです。



 わたくしね、以前から疑問に思ってたことがありまして。

 この際だから言っちゃう。

 読者の「作品には責任をもて」だの「書籍化するためだけに書いてんだろ」みたいな意見。

 対する作者の「無料なんだから文句いうな」「勝ち残るための工夫だ」ってやつ。


 いや、まったくそのとおりだと思いますね。

 私は作者兼、読者ですからどちらの意見にも賛同するのです。

 作品には責任をもってほしいし、無料にそこまで求められてもこまるだろうってのもわかる。


 じゃあ、なにが疑問だって話ですよね。

 いや、いるじゃん。ちゃんと金もらってるやつが。

 運営です。作者が作品を投稿し、読者が読む。そこに表示される広告から収入を得てる。


 なんで提供してる側同士が争ってんの?

 どうにかすべきは運営じゃないの?

 なんで運営に要望ださないの?

 疑問です。


 みなさんスマホゲーやったことあります?

 基本無料。


 あれ不具合あったら運営にクレームきまくるみたいじゃないですか。

 無料だからいっか、みたいにならない。

 運営が無料でゲームを提供しても批判されるのに、なんで小説を提供してないなろう運営が批判されんのや?

 なろう運営が提供してるのは場所です。自由に投稿できて読める場所。

 だったら、その場があれてると思うなら、訴えるべきはなろう運営じゃないんか?

 金もうけなら、場があれた責任を問われてしかるべきじゃないんか?


 幸いなろう運営は良心的らしいです。

 マイノリティーの意見にも耳をかたむけてくれるそうです。


◎けつろん


 金もうとるヤツがどうにかしたらええねん。



 以上!


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― 新着の感想 ―
[良い点] 「なんで提供してる側同士が争ってんの?」 今年一番の名言かもしれない(まだ2月だけど)
[一言] そもそも、注目ジャンルに作者と読者が一極集中するのは10年前にはすでにその状況だったとしか言いようが無いですね。 せめて、読者の目だけでも、マイナージャンルや新規開拓ジャンルが触れられるシ…
[一言] 何もせずに、自分好みのハイクオリティの作品がエンドレスで見つかる優しい世界を求めているんだから、不満君の不満は一生消える事はないでしょう。 しかもその理由が面白くてちょっと最近のエッセイ界…
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