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 ギャルゲー転生 ヒロインたちを攻略しようとしたら俺が攻略対象でした!?1話1,000文字ちょっとでサクッと1,000話越え! あと三年は書くよ《7周年ですよ! &130万PV大感謝!》  作者: mask
外伝ルート 私たちの夏休み

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外伝ルート 瞳と宴と20

「さくらちゃん、怒ってくれるのは嬉しいけど。それだけはダメ」

「……分かってるよ、りっちゃん」

 さくらちゃんの瞳からハートマークが消える。

「言っておくけど。神崎、君の能力は相手と瞳を合わせないといけない。一度瞳を合わせたら強いが、目を逸らされたら効かないよ。君の能力のトリガーは、相手の目を認識すること。違うかい?」

「……分からないです。相手をドキドキさせることしか知らないので」

「ははッ! それはなんとも危険だね。まあ、何が言いたいかというとだね」

 此方先輩は仮面に触れる。

「今の私に君の能力は効かないんだよ。残念ながらね」

「だとしても」

 俺は此方先輩を睨みつける。

「さくらちゃんに誰も傷つけさせません。喧嘩なら私が買います!」

「……ふふっ」

 此方先輩の笑みが弧を描く。

「本当に能力者は面白い人ばかりだ。羨ましくさえ思うよ」

 此方先輩の手が俺の着物の襟に。

「ぐっ!?」

 首ごとぐいっと力強く引っ張られ、此方先輩と唇が重なった。

 無理矢理なキスからすぐに解放される。

 呆ける俺。

 対して此方先輩は嘲笑う。

「どうした、神崎? また能力が発動しているぞ?」

「りっちゃんは、私のです」

 今度はさくらちゃんに身体を引っ張られーー

「むぐッ!?」

 さくらちゃんの唇に吸い込まれた。

 そして舌まで絡ませられる。

「ぷはッ! はい。上書き終了」

 頬を赤く染めたさくらちゃんが微笑む。

「おやおや。人前で大胆だな」

 此方先輩は顔だけ舞台を向く。

「演目は守羽たちが上手く治めてくれているみたいだ。さて、私は帰らせてもらおう」

「此方先輩!」

 俺はさくらちゃんに抱き締められたまま声を上げる。

「……なんだい、相島?」

 仮面の笑みがこちらを向く。

「彼方先輩は来てるんですか?」

「姉さんかい? ああもちろんさ」

「此方ちゃん」

 背後からの声。

 怒りが混じったような声。

 俺とさくらちゃんは振り返る。

 目の前に居たのは、此方先輩と同じ姿の人物。

 違いは顔につけているのが、白い仮面か、白い包帯か。

「姉さん、隠れていてくれとお願いしたはずだけど?」

 此方先輩の溜め息。

「先に約束を破ったのは此方ちゃんです。役のためと言っていたのに、此方ちゃんはまた他の人を傷つけているではないですか」

「間違っていないよ、姉さん。私はオロチ役だったんだ。敵の役である守羽に刀を振ってもおかしくない」

「真剣だったじゃないですか! もし、怪我でもしたらどうするんですか!?」

「手加減ぐらいはするさ。ほら、姉さん。戻ろうか」

 彼方先輩が俺を見る。

「相島様、申し訳ありません」

 深々と頭を下げる。

「い、いえ私は平気です」

「船渡ッ! 待ちなさい!」

 後ろから守羽さんの怒号!

「おや、守羽に説教されそうだ」

 此方先輩はクスリと楽しげに笑う。

「相島」

「は、はい。何ですか?」

 俺は緩んでいた警戒を引き締め直す。

「今夜は神が集まる。巻き込まれたくなければ大人しくしておくことだ」

 此方先輩はそれだけ言い残すと、彼方先輩の手を取って走り去った。

 

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