さくらルート13
さくらちゃんとの一件の翌日。
金剛からの手紙をブレザーのポケットに忍ばせた俺は体育館裏に来ていた。
手紙の内容で今日、この場所を指定されたからだ。
「放課後に体育館裏。ベタだよな~」
お決まりのシチュエーションに何故だか俺の方が恥ずかしくなってくる。
「相島先輩、来てくれたんすね」
俺を待っていたのは当たり前だが相手の金剛だ。
「ま、まあね」
初めて面と向かって話すが、圧が凄い。ていうか、目が逆三角形につり上がっているんだが……
え、何? 怒ってんの? 俺遅刻したっけ?
「え~と、それで話って?」
俺は急いで逃げ出したくなったので本題に入る。
まあ、ラブレターを貰って二人きりになったのだから内容は想像つくが。
「俺、相島先輩と初めて会ったときに助けてもらったんす」
おっとー。
相島 立花と金剛は顔を会わせたことがあるらしい。
でも、すまん! 俺は知らねえ。
しかし、相島 立花は本当に人助けが好きだな。
「あーと、相島先輩?」
「おっと悪い、悪い」
自分の思考に入ってしまっていたみたいで金剛が困惑する。
「え~とね。知ってるかもしれないけど、私記憶喪失で覚えてないんだ。ごめんね?」
俺はすまなそうに首を傾ける。
「神崎先輩から聴きました。だとしてもこの気持ちは簡単には消せねえっす」
ヤバい。
金剛の目がマジになってきた。
このままだと告白一直線だぞ!?
まさかの男にだと!?
「相島先輩っ!」
「は、はい!」
告白されるのは勘づいていたけど展開が早すぎて思考が追い付かない。
「俺をーー」
「いや! ちょっ、ストップ!?」
俺の制止では止まらず、金剛から続きの言葉が発せられる。
「俺を"舎弟"にしてください!」
「いや、ごめ……は?」
ガバッと大きな体躯で頭を下げる金剛に俺は呆けるしかなかった。




