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《6周年ですよ! &120万PV大感謝! ありがとうございます!》 ギャルゲー転生 ヒロインたちを攻略しようとしたら俺が攻略対象でした!?  作者: mask
かぐやルート編

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かぐやルート84

 八重橋 麟太郎。

 かぐやの父親であり、八重橋重工の社長。

 その人が目の前に居て、メチャクチャ俺を睨んでいる。

「君が娘の想い人の相島くんかね?」

「は、はい。かぐやさんにはお世話になっています」

「…………女性のように見えるが?」

「見た目通りの女です」

 中身は違うけど、ここは苦笑して誤魔化すしかない。

「どういうことだ、かぐや?」

 視線がかぐやに移る。

「電話で言った通りです。彼女より良い方でないと私はお見合いしません」

「話にならん。相手が女など」

「では話は終わりですね。お帰りください。行こう、立花」

「え、かぐや!?」

 かぐやに手を取られる。

「話は終わっていないぞ」

「いいえ。終わりました。私はお見合いしません」

「お前に決定権はない」

 父親のひと睨みで俺とかぐやは動けなくなる。

 怖いな、おい。

「このお見合いはお前のためだ。彼と結婚すればお前がこの先苦労することはない」

 座卓に置かれたのは男性の写真。

 初めて見るが、これがお見合い写真というやつか。

 写真に載ってるのはきっちりとスーツを着た精悍そうな男性だ。

 年齢は二十才半ばぐらいに見える。

 社会人だろうか?

「有名な製菓会社社長のご子息だ。この会社はまだまだ伸びる。彼自身も会社のために将来を見据えている」

 へえ。

 凄い立派なんだな。

「彼がお前のクラスメイトより劣っているところはないと思うが?」

 ううっ。

 そう言われると何か悔しいな。

 確かに俺に取り柄はないしな。

「この方はーー」

 俯いたかぐやが口を開く。

「この方は、私が不思議な力に苦しんだら救ってくれるのですか? 石で殴ったとしたら許してくれるんですか?」

「……何を言っている?」

 かぐやの父親は困惑した表情を見せる。

「私が泣いていたら、何もかもを置いて傍に来てくれるんですか?」

「当たり前だろう」

「え?」

「ん?」

「………………え?」

 八重橋親子が呆けた瞳で俺を見てくる。

「え、何? 私なんか言った?」

「『当たり前だろう』って格好つけて言ったわ」

「え、まっさかー」

 顔の前で手を振って苦笑い。

「確かに言っていたぞ。『当たり前だろう』とな」

「マジですか……」

 かぐやの父親に追撃を受ける。

 逃げられないやん。

「無意識にそんなキザなことを言うなんて。やっぱり立花って変な奴」

「仕方ないやん。口から出ちゃったんだから。っと!」

 かぐやにぎゅーっと抱き締められる。

「ちょっ、かぐや!? かぐやのお父さんも居るから!」

「だからアンタを好きになっちゃうのよ、この馬鹿……」

「ええ、酷い」

 かぐやのツンデレに苦笑してしまう。

「そうだわ!」

 ガバッとかぐやが顔をあげる。

「私が八重橋重工を継ぐわ! それでねーー」

 またかぐやが抱き着いてくる。

「立花を私の専属秘書にする!」

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