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《6周年ですよ! &120万PV大感謝! ありがとうございます!》 ギャルゲー転生 ヒロインたちを攻略しようとしたら俺が攻略対象でした!?  作者: mask
立花ルート編

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立花ルート4

「そ、そんなに笑わないでくださいよ」

「あーごめんごめん。まさか寝過ごして、こんな田舎に来る人が居るなんて思ってなかったから。はー笑った」

 メイドさんは目端の涙を指で拭う。

 その仕草も可愛らしい。

「でもそっか。じゃあこれも何かの縁だね。電車を寝過ごさなかったら、あなたはこの店に来なかったんだから」

「は、はー」

 縁と言われても。

 一期一会ってやつかな?

「まあ、山と川と田んぼしかないけど、ゆっくりするにはうってつけの場所だよ。夏と冬はお祭りがあって観光地になるし。お金持ちが避暑地にしてるぐらいだし」

「そうなんですね。朱乃宮なんて聞いたことないから」

「まあ、知る人ぞ知る場所だからね。“神様と暮らす土地”って調べると色々ネットに載ってるよ?」

「神様ですか?」

 それはなんというか。

「カルト教団とかじゃないですよね?」

「ふはっ!」

 またメイドさんが大爆笑。

「違うって。別に変な壺を売ったりしないよ。元々、朱乃宮は神様と一緒に暮らしていたって伝承があるの。神秘的でしょ?」

「へえ」

 確かに自然豊かな場所だから神様が居てもおかしくなさそうだ。

「おっと。いらっしゃいませ〜。お客さん来ちゃった。じゃあゆっくりしてね。お会計は伝票をレジまで持って来てくれれば良いから」

 そう言ってメイドさんは仕事に戻ってしまう。

「神様、か」

 メロンソーダを手にしてズズっとストローで飲む。

 無宗教だが、神様と言われると気になってしまう。

 ゲームとかアニメで出てくるファンタジーな神様が好きだからだ。

 神社とかあるのかな?

「今日は遅かったじゃん。来ないかと思ってた」

「キリが悪かったからな。キリの良いところで終わらせようと思ったら昼休憩が始まってた」

 私の隣の席。

 メイドさんが連れて来た来客。

 白衣?

 研究者が着るような白衣を着ていた。

 だけど背が小さいから小学生か中学生の女の子に見える。

 流石に成人近いとは思うけど。

「メニューはいつもの?」

「ああ。それで」

「オッケー」

 メイドさんが離れる。

 すると、女の子は白衣のポケットから何かを取り出す。

「えっ!?」

「あ?」

 思わず出てしまった声。

 それで女の子が私を睨む。

「なんだお前? なんか言いたいのか?」

「あ、いや」

 男勝りな言葉遣い。

 その圧に言葉が出ない。

「ん? あー」

 何も言えなくなった私の視線で察したのか、女の子は手に持っていたそれを軽く振る。

「安心しろ。ただの水蒸気タバコだ。リキッドも入ってない本当に水蒸気だけのタバコだ。煙も匂いもないから気にするな」

 そう言うと、女の子はタバコを小さな機械から取り出して咥える。

 いや、全然安心出来ないし、気にしてしまうんですけど。

 どう見ても未成年が喫煙しているようにしか見えないんですけど!

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