ジングウルート キャストインタビュー⑥
記者
「そしてジングウとの戦いジングウルート50から57。ついに決着ですね」
天
「はい。七人の少女を襲い、世間を恐怖に陥れたジングウによる通り魔事件。その最後のターゲットを殺すために、ジングウは妹の優子先輩が亡くなった廃ビルを選びました」
天
「最後の復讐を遂げるために」
記者
「幕間では幸さんとはジングウの想いが語られていましたね」
幸
「三年。三年もの間、私とジングウは復讐のために生きていました。それがついに終わる。寂しさも感じますし、それにジングウは天ちゃんたちにヒントを与えると同時に、私の復讐が遂げられたら、一緒に命を捨てて、一緒に地獄に行く覚悟も持ってました。それほどまでにジングウは私を愛してくれてたんです」
記者
「そして此方先輩はジングウと、天さんたちは幸さんとは対峙し、幸さんたちを見事に止めましたね」
幸
「ジングウをどうやって止めるんだろ〜の答えが出ましたね。廃ビルのスプリンクラーで見事に負けちゃいました(笑)」
記者
「あの廃ビルって本当にあるんですか?」
幸
「あ、はい! 廃ビルは実際にあります。でも使ったのは外観だけで、実際の撮影は別の場所でやりました。本物の廃ビルは割れたガラスとか、倒壊の危険があって入れなかったので。なのでスプリンクラーもホースで水を引っ張って雨みたいにシャワーを降らせてもらいました(笑)」
天
「何度もずぶ濡れになりましたもんね」
幸
「ね〜。シャワーの中で喋らなくちゃいけないから、何度かセリフ言えなくてリテイクになっちゃって。その度にやり直しで大変でした(苦笑)」
記者
「それは確かに大変そうです。ですが、それを乗り越えて決着ですね」
天
「はい。ジングウを倒したことで幸さんを無力化、からの勝利です。これで事件は終了、と、思いきやなんです!」
幸
「私が逃げました!」
記者
「(笑)。ではそのままの流れでいきましょうか。幕間12からラストまで。幸さんが逃げた先は立花さんが眠る病院でしたね。敗北をやり直すために立花さんの『瞳の能力』を奪おうと」
幸
「だってもう最強ですよね、過去をやり直せる力なんて。でもまあ、ジングウは優子の惨劇をやり直そうとしていたんですが、私が演じる幸は復讐のやり直しを考えていました。それほどまでに加害者たちを憎んでいたんです」
記者
「家族を奪われた辛さは相当なものだったんでしょうね。そしてまさかの過去編に突入ですね、天さん」
天
「はい。暴走する神崎先輩。そのタイミングで目を覚ました先輩。いや〜、格好良かったですよ。それに皆さん、私が死んじゃうって思ったんじゃないですかね?」
記者
「いや、思いますよ。さくらさん怖かったですもん」
天
「(笑)。先輩が倒れて一番ショックを受けたのは神崎先輩ですし、先輩に近付くものは全て排除しようと思ってますから。それは怖いですよ」
天
「それを乗り越えて、まさかの過去編です。今までは麻衣ちゃんや神崎先輩視点の過去話が多かったですが、今回は私視点の過去話になりました」
記者
「あ、確かに珍しいかもしれないですね。立花さんたち四人は同じ学校出身だとは前から語られていましたけど。まさかここに繋がるなんてですね」
記者
「それで体験する秋山姉妹の過去、そして立花さんと、さくらさんの当時の関係性も見えました。ひとつの学校で同時に起きた二つのいじめ。皆さんの人生を狂わせた出来事だったんですね」
天
「はい。だからこそ今回の、このジングウルートは特に私たち学生の方に想いが伝わって欲しいと思います。いじめはダメだ。もしいじめられたら、誰かに助けを求めて欲しいって。そうすればきっと、あなたのそばに居る神様が救ってくれるって……これじゃ宗教っぽいですかね(笑)」
記者
「いえいえ。最後にジングウが幸さんを救うために姿を変えたシーンは胸にジーンと来ちゃいました。幸さんを想い続けたジングウが、復讐ではなく、幸さんを幸せにするために能力を使ってくれたんだって」
記者
「そして天さん自身にも神様が来てくれましたね」
天
「はい。私が演じる天も家庭に事情を抱えていました。それを救ってくれたのが、私の神様のゲンムです。ゲンムのおかげでジングウルートは大団円を迎えられました」
記者
「はい。本当に良かったです。やっぱりハッピーエンドは良いですね」
記者
「……さて。過去をやり直し、幸せな未来を取り戻した天さんたち。次回からは他のキャストの方も招いて冬休み編のキャストインタビューを行いたいと思います」




