一矢。
大型兵器討伐計画開始まであと三日。鋼鉄丸二式が完成し、予想以上の出来だったので軽く動かしてみたりして、ヒューマがコソコソ何かしていたりと準備は着々と進んでいた。近隣の国や街から戦闘用の機体が続々とやってきて、街の中はますます油臭くなっていっていた。そして、遂にその日がやってきた。
「先遣隊の調査により、敵の情報が手に入った!機体反応によると、SYT-000-Ptype フューリー!知っての通り、このフューリーという名前は昔の大型兵器と同じだ。しかし、伝承の姿とコイツの姿は全く違うようだ!動力源は、主核に魔導核二つ!下半身に付いているアームのようなものに一個ずつ付いている。アームは合計六本だ!かなりの強敵だが、まずは、アームから削いでいく作戦にする。各自準備を‼︎」
街の中は、粉塵だらけになった。何十、何百という機体が街から一斉に出て行ったのだから。自分達は、中衛役だ。今、前衛役がどんどん出て行っている。鋼鉄丸二式は、複座式の操縦席で、移動と射撃を自分が担当し、リアンが、新装備を担当する。
「ソハン、リアン。絶対に帰ってきてね!」ヒューマは留守番だ。機体も一個も残ってないし当然だ。
「うん!チャチャっとやってくる!」リアンはお気楽だ。その時だった。警報が鳴り響く。前衛が会敵したのだ。
「よし!鋼鉄丸二式、出発します!」広範囲型に変更された無線で告げる。
「了解。前衛はまだ善戦してます。いつでも攻撃できるようお願いします。」
「了解!」いよいよ戦闘が始まる。
フューリーは、アームを伸縮して攻撃をしていた。大型の盾で前衛はその攻撃を弾いていた。その時だった。奴の魔導反応が大きくなったと思ったら、前衛のうち三機が盾ごと貫かれたのだった。
「おい!何だよあれ‼︎」隣の機体から叫び声が聞こえる。三機やられたと思ったら、次々と前衛がやられていく。
「魔導砲改、チャージ50%!撃つ!」ヒューマの改造により半分のチャージでも威力を十分に発揮できるようになった魔導砲。吸い込まれるようにフューリーにあたり、少しの破片をこぼした。それに続いて他の機体も高出力攻撃を放っていく。しかし...
「クッソ!全然穴があかねぇ!何だよ...あれ...」その時だった。空気を切り裂き、魔導砲以上のスピードでキィィィィィィィンと音を立てフューリーに向かっていく。そして、アームを一本根元から弾いた。
「え?誰だ...」するとリアンが
「ソハン!これ!」機体登録番号と名称を示す画面に新たに入った文字。それは、
「POY-H/R-002 紅蓮丸?」後ろを向くと、煙をあげる魔導砲のようなものを背負った赤い機体がいた。




