反撃
超久しぶりです!
ボルカニカの基地。その管制室。そこには、緊張が走っていた。
何故なら...およそ数分前。
基地からおよそ3km付近に配置されていた観測機が、レファレンの中隊規模の反応を感知。その後、観測機は破壊されてしまったのだ。
これは、他のボルカニカの基地襲撃時にも確認されていることなので、遂に本拠地にもレファレンが襲撃をしてくる...ということだ。
「観測機が捉えたのは、レファレンの機体で間違いない。」
スクリーンに敵機の情報が出る。
「あ、これは...ロイが使ったやつと同型機か...?」
ヒューマがデータを観てそう呟く。
「たしかに、同じだな。だが、かなり強化されている。」
ヒューマの呟きに答えたのは、ロイだ。かなり腕の良いパイロットだったので、今ではボルカニカの一員となっている。そのままロイが言う。
「遠距離、中距離、近距離。それぞれ二機ずつ。かなりバランスの良い部隊だ。だが、遠距離型の砲撃は、この基地でも撃ち抜かれるぞ?」
ルカナが決心したような声で
「ああ。だから、基地を動かす。」
ここで一つ。ソハン達は既に聞かされていることだが...
ボルカニカの基地は正確に言えば『岩山をくり抜いて作られた巨大な基地』ではない。『岩山をくり抜いて中型戦艦一隻を中に入れ様々なパーツを補い作られた巨大な基地』だ。
ちなみに、この管制室も戦艦内部にあるものだ。戦艦の名も『ボルカニカ』である。というか戦艦の名が組織の名になったのだ。
ルカナは、その戦艦を使いこの場を切り抜けようとしている。
「ルカナさん。それは賛成するが...火器管制システムがダウンしてるはずでは?」
ロイがそう言う。
「いや...それについては...」
「俺から言わせてもらおう!火器管制整備長であるゲルグだ。火器管制システムは、少し前から修復作業を行なっていた。現時点で主砲およびミサイルポッドが復旧している。対空迎撃システムがまだだが...」
「なので、ソハン達で敵機の牽制を行う。出来れば撃破しておきたいが...このエリアから脱出し、奴等の目から逃れるのが最優先。スピード勝負というわけだ。敵機がどのくらいの距離にいるのか不明だが、主砲で正面のゲートを吹き飛ばし、一気に突き進む。各機体は、主砲の斜線上に入らぬように気を付けろ。さぁいくぞ!!」
威勢のいい声が管制室に響いた。
それからのボルカニカの動きは早かった。
「各増設部との連結、エネルギー供給解除!格納庫に可能な限りの物資を搬入しておけ!特に食料品は絶対に忘れるな!」
管制室には、様々な連絡が飛び交う。
「整備デッキ、用意完了!」
「カタパルトデッキ、整備完了!」
「医療室、起動確認!」
「各ブロック確認全て完了しました!」
「電源はきてるな?電源接続!艦の初動用の電力を入れる!魔導核も接続しておけ!」
ルカナが素早く指令を飛ばす。
「電源接続完了!主砲及び推進部に集中させます!」
「チャージまで20秒!19...18...17...」
カウントダウンが始まった。
「主砲発射後、素早くソハン達を出せ!整備デッキ、用意はいいな?」
『整備デッキ、全機体準備整っています!」
「5...4...3...2...1...!」
「撃て!」
主砲といっても実弾を撃ち出すものではない。高密度に圧縮された魔力を集中的に放つものだ。そのため、着弾点付近の熱量は凄まじいものになる。
この基地を覆っていた装甲も、溶解していく。
「全機体発進開始!」
砲撃終了と共に、ボルカニカから6機が飛び出す。
ソハン、ヒューマ、ロイ、ボルカニカのメンバー三人だ。
「艦前進!敵機を排除!」
ルカナの命令が飛ぶ。
前衛を張るのは、ソハンの新・鋼鉄丸。
タンク型から人型へと新しくなった機体。
「さぁ...リアンを取り返すために...!」
次回の投稿はまだ未定です...
取り敢えず、戦闘回になります。




