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旧・鋼の国    作者: Rafu/
第三章 戦争の足音
31/37

一方その頃...

 ソハンとヒューリーが戦闘をしていた時、ヒューマとボルカニカのメンバー達は、住民の避難を手伝いながら、襲撃をしてきた敵を倒していっていた。

『ったく...数が多いなぁ!』

 無線で飛び込んでくるのは、ボルカニカのメンバーの一人だ。

 それを聞いてヒューマは、確かに量が多いと思った。

「ルカナさん!探知機...レーダーのスイッチ入れるから、少し守りを任せてもいいですか⁉︎」

 それは、紅蓮丸の展開式装甲を開いた状態で使用するバンダーの街全体を調べられるほどの性能のレーダーだ。

『分かりました!敵の具体的な数を教えてください!』



 ルカナさんのその言葉を聞き、ヒューマは機体後部に付けられたドーム状の装置を起動させる。

 ちなみにこの装置は、可動式装甲で覆われている状態では使用できない。今は、戦闘中で開いているので普通に使用可能だ。



 そのレーダーに反応した機体の位置と解析結果を見てヒューマは驚いた。

「えっ...鋼鉄丸の側に...ヒューリーの反応...?」

 全く理解できない状況だった。

『どうですか?何か分かりました?』

 ルカナさんがそう聞いてくる。

「いや...この敵はほぼ全員こっち側に集まってます。でも...鋼鉄丸...ソハン達のところに六年前くらいに倒した敵がいるんです。」

 ヒューマは六年前、ソハン達と苦労して倒した敵の姿を...師匠を殺したあの機体の姿を思い浮かべて妙にイライラした。

「なんで...まだいるのよ...?」

 レーダーを再び見た時だった。フューリーの反応が消え、新たな反応が現れたのだ。

「...!ルカナさん!ソハンのところに新手が!」

 その敵の機体固有番号の頭文字には、今まで闘ってきたどの機体にも見られなかった文字があった。

「RFR ...?レファレン...?でもなんで ...?」

『ヒューマさん!ソハンさんのところまで行きましょう!』

 ボルカニカの機体は次々にソハンのところへ走っていく。

「了解!急ぎましょう!」



 移動しながらヒューマはレーダーを監視していた。すると、レファレンの機体の反応が遠ざかり、再びヒューリーの反応が増幅した。

「ルカナさん!フューリーがまた...!」

 それを慌てて伝える。

『はぁ⁉︎なんで...さっき反応消えましたよねぇ!』

 ルカナさんがとんでもなく慌てている。



 反応があった場所にたどり着くと、そこにはヒューリーが横たわっていた。

「ソハンが倒した...?」

 ヒューマは、ヒューリー以外の...見覚えのあるパーツが所々に転がっているのを見つけた。

「...このパーツ...鋼鉄丸のだ!」

 頭の中に様々な可能性がよぎる。

 慌ててレーダーを再起動し、鋼鉄丸の反応を探す。

「見つけた...!街の外れにある平原のところだ!ルカナさん!ソハンの居場所、分かりました!」

『よし!全員でその場所に向かうぞ!』



 数分後、彼等は見知らぬ男に抱きかかえられ、右腕を失ったソハンを見つけることとなる。

次回の更新は来週末の予定です。ではまた来週〜。

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