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旧・鋼の国    作者: Rafu/
第二章 遺跡探索編
16/37

動き出すもの

  バンダーに到着し、補給と休養も兼ねて一週間程度の滞在をすることにしたソハン達。その間、さまざまな情報を集めていた。

  バンダーは、鉱山業が盛んで、冒険に適した便利な鉱石も売り出されている。ソハン達は、魔光石と呼ばれる暗がりに持って行くと光る便利な石を何個か買った。

  その後リアンが、浮遊石というのを見て少し考えた後、店員と何か話して結局、十個くらいの浮遊石を買っていた。一体何に使う気なのか...



  買い物をした後、機体の整備と改修をすることにした。鋼鉄丸は、アームの伸縮とガドリングの連射速度の調整。そして、新装備の開発をしていた。この新装備も、リアン考案のもので、浮遊石を組み込んでシールドのようなものを飛ばす防御用の装備を作るという。ついでに、伸縮する針も仕込んで攻撃にも転用できるようにするつもりだ。

「そんな武器作れるのか?」

「お店の人曰く、制御する機体と同じ魔力を一定量溜め込んでおけば、飛ばせるって。」

  そこで、ヒューマが言う。

「魔石もいくつか入れておいたほうがいいかもね。防御用なら硬さが必要だし...」魔石は、特殊な金属である魔鋼を強化するために使われるものだ。鉱山の街であるバンダーには、他では考えられない安価で取引されている。

「魔鋼か...加工は工房でしかできないよなぁ」

「何をいってるの?ここにいるでしょうが!加工は任せて!」

「あ!ヒューマができるんだった...ごめん...」

  こんな感じで、新装備リアン命名シールドファングの開発が決まった。

  シールドファングが、無事に完成し装備が完全に整ったら、いよいよ出発だ。




  とある街。いや、街というには大きすぎる。ここは、かつての対戦時に勝利を掴みかけた国だ。名を《レファレン》。ソハンの故郷付近にある大国だ。その国のある会議場で国のトップ数名が集っていた。

  その中心にある魔力によるディスプレイには、一枚の写真が映っていた。

「先日、彼女はラスタスにいるとの情報が入った。」

「あの国ですか...ふむ、あそこなら交友関係もありますね。今がチャンスなのでは?」

「ああ。すぐに使いを出した。しかし、遅かったようだ。」

「一体何が?」

「分からん。だが、行き先は調べが付いている。同行者もな...」

  ラスタス。そこは、ソハン達が長く滞在していた国だ。

「では、速く行かなくては!」

「焦るな。すでに、手は打っている。」ディスプレイの写真。それは...あの少女に似た人物が写っていた。

次回から、冒険に入ります。

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